カビ丸のアブソルもふりたい

アブソルの育成論をメインに、アブソル尽くしで書き連ねていきます

アブソル雑記その2 七世代のアブソルの立ち位置と両刀メガアブソルについて

どうも、ウルトラサン・ムーンまで一週間を切ったこの頃、如何お過ごしでしょうか。
その1を投稿してからこの雑記の方向性がまったく定まらず、だらだらと怠けていたら新作発売間近ということなので、とりあえずなんか書いておこうと思い、筆を執った次第です。
雑記なのだから書きたいことをつらつらと書けばいいやの精神で、今回は七世代に入ってからのアブソルの立ち位置と、感じたことを一先ずまとめてみようと思います。

【追記事項】
2019/1/22:耐久に関する記述の修正。
2018/5/19:技選択肢の内「つじぎり」を削除。代わりに「じごくづき」を追加。

1.七世代環境におけるアブソルについて
七世代に入ってからまず、アブソルの立ち位置は大きく変わった……と、個人的には思いますが、世間一般からすればまったく変わっていないでしょう。
前世代でも所謂マイナー……良くても中堅所の立ち位置で在り続けたアブソルは、今作も同様の立ち位置に落ち着いているのが現状です。
故に環境に対し、大きな影響を与えることはない、というのが現状です。
しかし、アブソル自身にとっては六世代と七世代では大きな転機を迎えたでしょう。
六世代と七世代で大きく変わった点について、以下にまとめます。


・レート、フリー問わず環境全体のフェアリー増加
・Zクリスタルによる高火力環境+はたきおとすの相対的弱体化
・ふいうちの威力減少

この三点に限ります。
特にフェアリータイプの増加の影響は大きく、ミミッキュを筆頭にカプ・コケコやカプ・テテフといった強力なフェアリーがwifi環境に多く蔓延っており、それらに対してアブソルが有効な手段をほとんど持ち合わせていない状況にあります。
Zクリスタルは、はたきおとすの威力上昇の対象外となり、且つどんなポケモンでも比較的高火力を叩きだせるようになったため、以前のような耐久調整もままならない場合が多くなっています。
そして肝心のZクリスタル自体、アブソルが使おうとすると中々扱いづらいものとなっており、それがまた逆風になっています。
ふいうちの威力減少については、残りの二つに比べれば大それたことではないのですが、絶妙に確定数が変わる等、無視できない影響があります。

以上の事から、アブソルにとって七世代の環境は以前よりも逆風に曝されています。悲しい限りですね。

2.アブソルの戦い方

では、この環境からアブソルはどう戦っていけばいいのか、次はそこに焦点を当てていきましょう。
六世代やそれ以前のアブソルであればあくタイプの通りの良さと、優秀なサブウェポンであるばかぢからの組み合わせで、つるぎのまいで積んで無双を狙うエースアタッカーが主軸となっていましたが、上記の環境により、それが活かしづらい環境にあります。
念のため上記の話に加え、その理由を補足をしていくと

・フェアリーが多く、アブソルがつるぎのまいを積んでも突破できる技を持ち合わせていないため引かざるを得ない。
・フェアリー以外の環境トップのポケモンも、バシャーモボーマンダ、霊獣ランドロスリザードンと、つるぎのまい型アブソルでは相手にできないポケモンが多い。
・最低限の耐久調整を行って積む機会を増やすことがつるぎのまい型の特徴だが、不意のZ技で何もせずに落ちる危険性が高まってしまった。
・ふいうちで落とせる範囲が大きく減ってしまった。

と、主にwifi環境で台頭しているポケモン達が原因であるが、つるぎのまいを積んでも無双を狙いにくくなっていますし、実際積んでも突破しきれない相手が多くなっています。
無論、先述したポケモン達を抑えるようなPT構築ができれば未だ活躍の機会はあるでしょうし、そうしなくともポリゴン2やギルガルド、それと数は減らしていますがクレセリアなどを積めば相手できる点は悪くないでしょう。
とはいえ、やはり六世代よりも物理型が厳しい環境にあるのは間違いなく、余程アブソルに扱い慣れていない限り厳しいでしょう。

ならば今の環境で一番動かしやすいアブソルは何なのか。
一言で表すならば、「積まずに相手できるポケモンに対してしっかり仕事をする」です。
言うのは簡単ですが、じゃあ実際にどんなアブソルになるのか。
一つは私が前回載せたこだわりハチマキ型です。
ただ、この型は火力はあるのですが、上手くサイクルを回していく力が無ければ少々扱いづらい型にはなります。

そしてもう一つは両刀型です。
幸いな事にアブソルの技範囲は非常に広く、フェアリーを除く、多くのレート上位の使用率を誇るポケモン達に対し弱点をつき、相手することができます。
また、アブソルの中でも比較的扱いやすく、お勧めする型になります。

そんなわけで、ここからは両刀型について解説していきたいと思います。

3.両刀型について

両刀型の立ち回りは「弱点をついて倒せる相手に出して、苦手は素直に引いていく」、「バトル後半の後詰の役割」が主な立ち回りになります。
その役割をこなすためにも、しっかりどの技でどれほどのダメージを与えられるのか、把握する必要があります。
では、細かくその内容を話していきましょう。

まず両刀をお勧めする理由として、先述したものに加え、七世代に入って両刀型の扱いやすさが大きく向上した事も挙げられます。
というのも、七世代に入ってから「メガシンカしたターンにメガシンカ後の素早さが適用されるようになった」という、六世代からの仕様変更があるためです。
六世代はメガシンカターンが適用されなかったため、みきりを使うなどして最初のターンを凌ぐといった小手先も必要でしたが、七世代に入ってからその必要がなくなり、両刀型を全面的に活かしやすくなりました。
環境全体から見れば、小さな変化ではありますが、アブソルの扱いやすさを向上させる意味ではこの上なくありがたい変化点になります。

では実際にどう型を組み立てていくか。
まずは持ち物ですが、原則「アブソルナイト」一択と思ってください。
他の持ち物で両刀型をしても基本メガアブソルの劣化にしかなりません。
きあいのタスキであれば、多少差別化はできますが、火力と素早さ共に大きく差をつけているメガアブソルの方が圧倒的でしょう。

次に性格はこちらも原則「むじゃき」をお勧めします。
物理型であればいじっぱりなどのすばやさ補正をかけない選択肢もありですが、両刀型メガアブソルの強みは115族というすばやさ種族値の高さにあります。
それをわざわざ殺す様な性格を採用する理由はありません。

では次に大まかな努力値振りについて。
努力値振りを考えるうえでまず初めに決めるべきはやはり素早さです。
メガアブソルの素早さ調整としては以下の候補が考えられます。

【S220振り 実数値179】
最速110族抜き。メガメタグロスや通常ゲンガーまでは抜ける。

【S236振り 実数値181】
最速112族抜き。要はメガルカリオ抜き。しんくうは持ちはこちらが一撃でお陀仏になるが、そうでなければこちらの一撃で相手を葬れるので余裕があればここまで抜けると良い。

【S180振り 実数値173】
最速105族(準速120族抜き)。メガボーマンダがいじっぱりを採用することも多いので、対面であれば狩れます。上記の二つまであまり意識しないのであれば、このくらいでもあり。

次に耐久面について。
両刀型は受けることは前提としていないので最悪無振りでも良いかもしれませんが、耐久を振る事そのものは悪い選択肢ではありません。
耐えられる範囲を上げる事で行動回数を保証できますし、戦う対象をしっかり定めていけば仕事しやすくなる事もあるからです。
もし耐久を振るならば、以下のパターンを考慮するといいでしょう

【B188振り 実数値104】
いじっぱり霊獣ランドロスのじしん確定耐えです。
かなり努力値を割きますが、これと素早さに努力値をほとんど回しても最低限の仕事をこなせる能力はあります。
個人的には耐久を回すならここまで振るのがお勧めです。

【B60振り 実数値88】
陽気ガブリアスのじしん確定耐えです。
どうしても火力などに大きく回す必要がある場合は、最低限これくらいは確保しておくといいでしょう。
最近めっきりガブリアスは見なくなりましたが、両刀の攻撃範囲を考えると、ガブリアスに万が一対面しても仕事できるくらいの保証は欲しいのと、割く努力値も多くないので気軽に振れる点はお勧めです。

上記の二つが主となります。
HPに努力値を回すのは、ジャローダの能力上昇無しのリーフストームをどうしても耐えたいという時位にしか利点がないので、原則防御に回すのをお勧めします。

最後に火力面について。
こちらは採用する技と相談になるため、そちらと併せて話をしていきたいと思います。
では採用する技について。
候補は無数にあるので、すぐにまとまるものではないので、こちらは採用の優先度で区分けして紹介していきたいと思います。

【採用優先度:

れいとうビーム

メガボーマンダや霊獣ランドロスなど、特に昨今見かける相手に対し非常に有効な手段となります。今の両刀型メガアブソルで採用しない理由は無いと言ってもいいでしょう。
ちなみにH4振りのメガボーマンダならばC12振り、仮にH252振りメガボーマンダがいたとしたらC212振りで確定一発になります。
また、無振りガブリアス相手にはC44は必要となります。
霊獣ランドロスについては無振り相手なら左程気にする必要はありませんが、チョッキ持ちとなると、H252振りならばふぶきでも高乱数なので、ある程度割り切る必要があります。

だいもんじ
テッカグヤメガルカリオナットレイといった相手に対し役割を持てます。
これも基本採用しない理由はない技でしょう。
H252振りテッカグヤ相手にはC76振りで確定二発。
H4振りメガルカリオはC172振りで確定一発
H252振りナットレイはC108振りで確一、HD特化ナットレイの場合はどうやっても確定二発に収まります。

【採用優先度:

ストーンエッジいわなだれ、がんせきふうじ
主にメガリザードンへの対処となります。
H4振りメガリザードンYであれば、無振りがんせきふうじでも確定一発ですが、Xに対しては確定三発となります。
Aに特化した場合でもストーンエッジメガリザードンXを落とすことは叶いませんが、先述した後詰の役割を果たす意味ではストーンエッジを採用する価値はあります。
また、怯みを狙いに行くならばいわなだれもお勧めで、A36振りでH4振りメガリザードンXを確定二発にできます。

ばかぢから
ポリゴン2やヒードランメガガルーラマンムーといった相手に有効です。
つるぎのまいを積まない分、上記の相手に対し確定一発を取るのはほぼ不可能で、H4振りマンムー相手でもA252振りで高乱数となります。
ですので、こちらも後詰の後処理として使う場合が多くなるでしょう。
ただ、ドリュウズ相手であれば無振りでも確定一発、メガルカリオであればA12振りあれば同様に一発で落とすことができます。

・はたきおとす
タイプ一致技。
メガストーンとZクリスタルにより、はたきおとす補正が入らない相手が増えたので、以前よりも扱いづらくなった印象。
ですが、それでもポリゴン2などの輝石持ちに対して、持ち物無効化できる点は強みになりますし、補正が掛かった時の火力は馬鹿になりません。

・ふいうち
タイプ一致技。
六世代まではメインウェポン同様の扱いでありましたが、弱体化の煽りを受けてメインウェポンと呼ぶには少々貧弱な火力になってしまいました。
また、メガアブソルそのものが素早いため、あまり有用性を感じない人も多いのが現状です。
しかし、それでも先制技としての価値は高く、相手に素早さで上を取られている場合や、相手が先制技を使ってくるタイミングなど、使用機会は多々あり、両刀の役割の一つである後詰の処理にはこれ以上ない打ってつけの技になります。
メインウェポンというよりも高火力を叩きだせる先制技という感覚になるでしょう。
また、H252振りシールドギルガルド相手にはA12振ると、確定二発にできます。

【採用優先度:


・じごくづき
叩き落とすや不意打ちと違い、安定した威力を誇る技。
Z持ちやメガシンカ組に対してや、不意打ちの失敗を恐れるのであればこちらを採用するのも手でしょう。

じゃれつく
ドラゴン、あく、かくとうと独特の範囲を持ちますが、ドラゴンはれいとうビームの方が効く相手が多く、あくはばかぢからがあり、かくとうについては数が少なくなっている上に、そもそも相手にしない方がいい。
最後の一匹になって、どうしても相手をしなければならなくなった事を想定するか、余程じゃれつくで倒したい相手がいない限りは採用しなくてもいいでしょう。

10まんボルト
ギャラドス相手に有効。
メガギャラドス相手であっても、メガアブソルを前にした時、ほとんどの相手はばかぢからを警戒するのか、ギャラドスのままりゅうのまいを積むケースが多いので、その隙をついて打っていく、という扱い方になります。
H4振りギャラドスであればC108振り、H252振りギャラドスの場合は特化しても中乱数一発となります。
また、ギャラドス以外に使う相手がカプ・レヒレアシレーヌなど、そもそも逃げなければならない相手であるため、優先度は低いでしょう。


【その他】
上記の攻撃技が両刀メガアブソルで主に採用されるだろうものになります。
攻撃技でしっかり固めて戦える範囲を広くする、というのも両刀型の戦い方の一つでありますが、その他にも補助技を含め、一考の余地がある技も多く存在します。
というのも、攻撃技だけで固めた場合、考えられる最悪のケースはメガアブソルを起点にされる事です。
弱点を突ければ良いのですが、両刀型の短所はその弱点が突けなかったときの決定力の無さにあります。
ですので、万が一その様な対面になってしまった場合の保険として採用価値のある技や、上記以外にも後詰の役割として価値のある技を紹介していきます。

おにび
主にアブソル相手に積んでくる物理アタッカーの機能停止が役割となります。
また、積まなくともメガアブソルの散り際に使う、相手の後退読みで使うなど、使用機会も多く、後続のサポートとしても優秀です。
メガアブソルの素早さの高さも相まって扱いやすく、アブソル自身の耐久を疑似的に向上できるため、採用価値は高いでしょう。

・ちょうはつ
アブソルの散り際に使用する場合が多いです。
アブソルを前に積んでくるアタッカーや、再生技で粘ろうとする相手に散り際に使うだけで、後続の動きやすさは向上します。
物理アタッカー以外にも使える点は優秀ですが、ターンに限りがあるので油断は禁物です。

ほろびのうた
最近私が考察し始めている技です。
遅効性ではあるものの、相手の交代を促せるため、積み技を使ってくる相手全般に有効です。
また、相手の交代のターンが掴めれば後続が無償で積む機会を作ることができるので、扱い方次第では化けるかもしれません。
ただまだまだ研究段階なので、なんとも言えない所ではあります。

イカサマ
こちらはつるぎのまい等で積んできた相手を処理するのに有効でしょう。
つるぎのまいを積んだミミッキュならば、確定一発で落とせるので、悪くはないでしょう。
ただ他に有効な相手があまり見つからないので、優先度はそれほど高くないでしょう。


こういった搦め手も含めて立ち回っていくことが、今後のメガアブソルを扱う上で大事になってくるかもしれませんね。


次に両刀メガアブソルと組ませると良いポケモンについて言及していきたいと思うのですが、この点については私がアブソルの事しか考えていない事と、PT構築が下手なので、あまり話が出来ません。
ですので、ここでは簡単に「これと組ませたらいいんじゃないかな?」というポケモンをピックアップする程度に留めます。
PT単位で知りたい人はレートをアブソル入りで沢山やっている人のを参考にすればいいんじゃないかな!!!

ただ、ある程度真面目に候補を挙げさせてもらいますと、先程の搦め手の技も含めて組ませるのならば
メガシンカせず
・積み技が使え
・エース級になり得る
そんなポケモンがいいのではないでしょうか。
その点を踏まえて以下のポケモンの挙げさせて頂きます。

ミミッキュ
ガブリアス
バシャーモ

その他パルシェンなどのからをやぶる持ち等もいいかもしれません。
特にミミッキュについてはアブソルの弱点を多くカバーしてくれるので、相性はいいかもしれませんね。


最後に実際に私が育てた子の一例を紹介して終わりにしたいと思います。


努力値H4-A36-B60-C172-S236
調整
最速112族抜き(メガルカリオ抜き)
ようきガブリアスじしん確定耐え
だいもんじ→H4振りメガルカリオ確定一発
ストーンエッジ+ふいうち→H4振りメガリザードンX確定


【使用感】
メガシンカ後のすばやさ上昇が適用される分やはり実践してみても非常に扱いやすく、今まで初手で抜けなかった相手に先手を取り、弱点を与えて一撃で葬る、という場面も多くありました。
また、耐久面もアタッカー相手はともかく、耐久型などを相手にする時はしっかり耐えてくれるので、最低限振っておいて損は無いと感じています。
反面弱点を突けない時の火力はやはり貧相で、選出を間違えた時の頼りなさが目立ちました。
選出する場面をしっかり見極められれば、安定した活躍を見せてくれるはずですので、初めてアブソルを育てる方でもお勧めします。


さて、長くなりましたが今回はここで終了とさせていただきます。
この記事については、また考察が進み次第追記していくことがあるかもしれません。
その時は是非お付き合いいただければと思います。
それでは最後までありがとうございました。ウルトラサン・ムーンも楽しんでいきましょう。