アブソル研究室 ~第十回 正義を振りかざして熊退治~
剣盾にアブソルが登場し、数ヶ月気が付けばこのブログの剣盾版も十回目を迎えました。
そんな節目のタイミングで今回もアブソルの型を紹介していきます。
【目次】
Ⅰ.型紹介
実数値:H141-A173-B104-C82-D81-S127 (レベル50時)
努力値:H4-A60-B188-C0-D4-S252
性格:いじっぱり
特性:せいぎのこころ
持ち物:ヨプのみ
【努力値調整】
素早さ
- 準速 S1段上昇時最速120族抜き
耐久
陽気ウーラオス(一撃の型)
- あんこくきょうだ 確定三発(41.8~49.6%)
- インファイト 低乱数二発(41.8~50.0%) ※DM+ヨプのみ込
陽気ウーラオス(連撃の型)
- すいりゅうれんだ 確定耐え(一発 27.7~32.6%)
- イカサマ 乱数三発(30.5~36.2%)
攻撃 (攻撃ランク0時)
ダイジェット
- 耐久無振り陽気ウーラオス 確定二発(81.1~96.0%)
ダイナックル
- H252振りバンギラス 乱数一発(92.8~110.1%)
- H252振りポリゴン2@進化の輝石 確定三発(39.6~46.9%)
ダイフェアリー
- HB特化ブラッキー 乱数二発(47.5~56.4%)
- HB特化オーロンゲ 確定二発(66.3~78.2%)
ふいうち
- 耐久無振りドラパルト 乱数一発(89.6~106.7%)
- H252振りメタグロス 高乱数二発(49.2~58.8%)
1.経緯
シングル環境でアブソルの「せいぎのこころ」を活用する方法は何かないものかと思い、考えたのが始まりです。
ダブルバトルであれば「ふくろだたき」を利用した戦術が組み込めますが、シングルだと能動的な発動は不可能で、どうしても相手に依存してしまいます。
ですので、現環境で頻繁に悪技を放つポケモンは何かと考え、すぐに思い至ったのが「ウーラオス(いちげきのかた)」でした。
とりあえずこの辺りをメタりつつ、「せいぎのこころ」を利用できないかと考えました。
また、これだけだとやや足りないと思ったので、ついでにブラッキー等の「イカサマ」相手に戦える様に調整した結果、今回の型になりました。
2.動かし方
今回のアブソルで想定している相手は大まかに二つ。
この二点です。
これらのポケモンがいた時に選出するのが基本となります。
勿論アブソルの攻撃範囲が刺さっていれば上記のポケモンがいなくても選出する事はあります。
まず、対ウーラオスについて
- 陽気ウーラオスの「あんこくきょうだ」を後出しでくらい、「せいぎのこころ」で攻撃を上げる
- ダイマックスを切り、ヨプのみと併せてウーラオスの「インファイト」を確定耐えし、「ダイジェット」で切り返す
- AS1段上昇した能力で後続を相手する
といった流れで戦うか、又は
このどちらかになります。
一つ目の流れは一撃の型専用、二つ目は一撃連撃どちらにも対応できる流れとなります。
対ブラッキーに関して
- 「あくび」をくらった場合は「ダイフェアリー」で無効化し、「ダイナックル」でAを上げつつ処理する
- 対面でダイマックスを切る場合「ダイナックル」でAを上げつつ「あくび」をされたら「ダイフェアリー」で対処する
基本は「ダイフェアリー」で「あくび」による流しを防ぎつつ、「ダイナックル」と相手の「イカサマ」で火力を上げる起点にしていく事が主となります。
勿論状況次第ではダイマックスを切らずにそのまま攻める事も念頭に置いておきましょう。
Ⅱ.パーティメンバー紹介
今回ウーラオスを主な対象としているため、パーティにはなるべく一撃の型ウーラオスの一貫性を意図的に高くしています。そのメンバーをざっくりと紹介します。
バンギラス
実数値:H207-A155-B130-C97-D167-S81 (レベル50時)
努力値:H252-A4-B0-C0-D252-S0
性格:しんちょう
特性:すなおこし
持ち物:とつげきチョッキ
ガラルファイヤーを止められるポケモンがいなかった事と、安定した特殊受けと、ウーラオスの一貫性を取るために採用。
バンギラスだとアブソルで後出しできない点は惜しいものの、対特殊の安定感は他の追随を許しません。
ちなみにアブソルの次に好きなポケモンだったりします。
ドラパルト
実数値:H163-A142-B95-C151-D85-S213 (レベル50時)
努力値:H0-A12-B0-C244-D0-S252
性格:むじゃき
特性:クリアボディ
持ち物:いのちのたま
【調整】
- 最速
- ドラゴンアロー 無振りガブリアス確定一発
- 残りC
パーティの素早さが低く、上を取られやすいので高速且つ特殊メインで戦えるアタッカーが欲しいと思って採用。こちらも一撃ウーラオスの一貫性があります。
「とんぼがえり」採用はタスキウーラオス相手にした時タスキを潰しつつ、アブソルに繋ぐためです。
ストリンダー
実数値:H182-A95-B90-C135-D134-S95 (レベル50時)
努力値:H252-A0-B0-C4-D252-S0
性格:おだやか
特性:パンクロック
持ち物:くろいヘドロ
全体的にポリゴン2への対処が不安だったため、「どくどく」持ちを入れようと思い、何か面白そうなポケモンがいないかと思った末に見つけた子。
ポリゴン2以外にもサンダーや特殊型のテッカグヤ等も視野に対処していきます。
「かいでんぱ」や「まもる」と組み合わせればダイマックス枯らしとしても優秀です。
ギャラドス
実数値:H202-A145-B144-C58-D120-S102 (レベル50時)
努力値:H252-A0-B252-C0-D0-S4
性格:わんぱく
特性:いかく
持ち物:マゴのみ
偶には外そうと思っているのに気が付けばやっぱり入っている物理受けギャラ。
ラグラージ等の鈍足ステロ撒きや、エースバーンへの対処をするために今回も採用。
ウーラオスの「あんこくきょうだ」は「いかく」で誤魔化せないため、一貫性は十分に持たせられています。
とはいえ、「あんこくきょうだ」以外の技は威嚇の影響を受けるため、アブソルを後出しする際に良い補助となります。
アーマーガア
実数値:H205-A107-B172-C59-D105-S88 (レベル50時)
努力値:H252-A0-B252-C0-D0-S4
性格:わんぱく
特性:ミラーアーマー
持ち物:ゴツゴツメット
当初は輝石サニーゴを採用しようと思ったのですが、そうするとあまりにもミミッキュに弱いパーティが出来上がってしまうため、ミミッキュを全力で潰すために採用。
こちらもウーラオスの「あんこくきょうだ」で「てっぺき」積みを無効化してくるため、アーマーガアにしても一貫性に問題ないと判断しました。
Ⅲ.使用感
1.対ウーラオス
結論から言えば、対ウーラオス性能は十分と感じました。
パーティによる選出誘導も申し分なく、ウーラオスがいるパーティはほぼ確実に選出されました。
動きに関しては、対面であれば初手ダイマックスで攻撃を受けつつ突破し、そのまま相手の後続に負担をかけて退場する流れができました。
後出しの場合も「あんこくきょうだ」を受けて「せいぎのこころ」を発動、その後のダイマックスで格闘技を耐えて反撃する動きをとれていたと思います。
反面、相手が「インファイト」をしない、「せいぎのこころ」が発動しない場合、どうしてもネックになったのが火力不足です。
最初に記載した通り、今回のアブソルは素の状態だと「ダイジェット」で無振りウーラオスを確定で落とせません。
「きあいのタスキ」想定だったり、「インファイト」を放ってくる事を想定しているので基本問題は無いのですが、例えばスカーフ持ちの連撃ウーラオスの場合、「すいりゅうれんだ」でアブソルを落としきれないと分かると、引かれてしまう事がありました。
また、後出しで受ける動きに関しても一つ問題があります。
それは「こだわりハチマキ」持ちだと受けきれないという事です。
今回のアブソルで陽気ウーラオスの「あんこくきょうだ」のダメージ量は63.1~74.5%の確定二発、後出しした場合、次の攻撃でやられてしまいます。
シーズン20の一撃ウーラオスの持ち物使用率を見てみると、「こだわりハチマキ」が43.0%とトップに躍り出ており、後出しによる戦法は決して安定しない事が分かります。
一応「きあいのタスキ」と「こだわりスカーフ」を合せた使用率の方が高いので、半々と言った所ですが、今の環境では少々不安が残る動かし方と言えます。
なので基本は対面による処理が望ましいでしょう。
2.対イカサマ
ブラッキーのイカサマを受けて発動させるタイミングはありました。
その時は引いていったブラッキーの後続を「インファイト」→「ふいうち」で落とすという動きを取れたのですが、その際に感じたこととして、「じゃれつく」を「ちょうはつ」にしても良かったのではないか、という事でした。
「じゃれつく」はダイマックス時に状態異常対策として使え、実際「ほうでん」や「れいとうビーム」等の追加効果による事故も防げる上に、後出しで「あくび」を食らってもケアできる点は優秀です。
しかし対面であれば「ちょうはつ」で「あくび」等は未然に防ぐ事が出来るため、ダイマックスを切るタイミングを任意に変える事が出来ます。
また、ダイマックス時の「ダイウォール」手段にもなるため、小回りが利きやすくなります。
3.その他の選出機会について
ウーラオスやイカサマ持ちがいるPTには基本積極的に選出できたのですが、それ以外についてはどうか。
まずアタッカーアブソル全般に言える事ですが、「カプ・レヒレ」「ミミッキュ」「カプ・コケコ」がいる場合は基本選出しません。無理矢理突破できる様な相手じゃないのでやめましょう。
ただ純粋に技の通りが良ければアブソルでダイマックスを切って戦う選択肢は十分にあったと思います。
無論火力不足が難点*1ではありますが、「ダイナックル」による火力補強がある事と、幸い物理耐久に多めに振っている事もあって物理方面は耐えられる範囲が広く、前回の両刀ピント型の様にダイマックスしてもすぐにやられる、という事はほとんどありませんでした。
4.まとめ
今回のアブソルを最後にざっくりまとめておきます。
- 対ウーラオス性能は〇。但し「こだわりハチマキ」持ちが増えている現状だと安易な後出しは厳禁。対面による処理の方が確実。
- 対イカサマ性能も〇。「ダイフェアリー」による状態異常対策も良いが、変化技全般を防ぎつつ、ダイマックスタイミングを見極められるようになる「ちょうはつ」の採用もあり。
- 低~中耐久程度の相手で技の通りが良ければウーラオスなどがいないパーティにも選出し、ダイマックスアタッカーとして活躍可能。
- ミミッキュやカプ・レヒレ等のアブソルの天敵がいる場合は選出しない方が望ましい。
Ⅳ.動画紹介
今回も動画に対戦模様をまとめましたので、そちらも是非ご覧ください。
ニコニコ
Youtube
ここまでご覧いただきありがとうございました。
次回をお楽しみに。
*1:火力不足と言っていますが、性格補正をかけている分、実は実数値の面は前回紹介した両刀ピント型とほとんど変わらなかったりします。性格補正って偉大ですね。