カビ丸のアブソルもふりたい

アブソルの育成論をメインに、アブソル尽くしで書き連ねていきます

アブソル雑記その6 物理メガアブソル

以前両刀メガアブソルや、メガしないアブソルについて簡単にお話しましたが、まだ物理メガアブソルについて話をしていないと思ったので筆を執った次第です。

四世代の頃からアブソルを使い続けている身としては、物理型こそアブソルの最も一般的な型という感覚があり、事実六世代まではほとんど物理型をメインに使用し続けていました。
剣の舞で積んでから不意打ちや叩き落とす、馬鹿力等で相手を圧倒していく、そんなエースアタッカーの役割が主でした。
しかし、七世代になってから物理型以外にも両刀型や特殊型を使う事も多くなり、相対的には物理型の使用頻度は減ってた様に感じています。
ではそうなった背景に何があるのか、まずはそこから見ていきます。

1.六世代との比較
今回はメガアブソルということで、比較はメガアブソルが初登場した六世代とさせていただきます。
この世代ではメガシンカの登場と共にアブソルにとっては天敵となるフェアリータイプも登場してきました。
当時はニンフィアマリルリメガクチートなどが代表的なフェアリーとして環境におり、物理型メガアブソルでは攻撃が全て半減されるなど日常茶飯事でした。(唯一打点になりそうなアイアンテールもほとんどニンフィアピンポイントだったため、搭載しても逆に活躍しなくなるという現象が起きてしまいました)
それでも七世代と比較すれば数は少ない方で、物理型メガアブソルで積むタイミングを見つけさえすれば十分活躍できる環境にありました。
しかし七世代に入ってから環境は大きく変動し、プ系やミミッキュによるフェアリーの台頭、霊獣ランドロスなどの威嚇持ちの増加に加え、Z技の登場とそれによる叩き落とすの相対的な弱体化といったあおりを受ける事となり、六世代環境に比べてエースアタッカー級の活躍をさせる事が難しくなり、動きにくい環境にあります。

2.立ち回り方について
上記の通り、七世代環境では単純に剣の舞で積んで無双するという動きが難しくなっており、特にカプ・コケコや皮の剥がれていないミミッキュ、スカーフテテフなどはメガアブソルにとっては天敵であり、それでいて数も多いので動きにくさに拍車をかけています。
ならばどう立ち回るのが理想か。
その話をするために一度メガアブソルの長所を整理してみましょう。

・特性マジックミラーによる補助技の無効化・反射
・A種族値150+剣の舞による火力増強
・タイプ一致叩き落とすによる持ち物無効化+大ダメージ
・S種族値115の比較的高水準の素早さ
・馬鹿力などの攻撃範囲が優秀なサブウェポン所持
・高火力先制技

以上になりますが、それでも七世代環境の中ではこれらの特徴も控えめな部類に入るかもしれません。(特に火力面は)
その中で活かすべきものがあるとすれば、個人的には特性だと思っています。
こちらに害のある補助技を全て自動で跳ね返すマジックミラーは存在しているだけで価値があり、多くの耐久型ポケモンや高速催眠使いに対して高い効果を持ちます。
なのでそれらを意識した調整を行い、調整先を確実に倒せるようにすることが今の物理型メガアブソルに求められている事だと考えています。


3.仮想敵について
先程述べた通り、マジックミラーによる状態異常等の無効化を利用し、耐久型等に役割を持たせていきたいところですが、具体的にはどんなポケモンが仮想敵になり得るのか、レート上位にランクインしているポケモンをメインに以下に記載します。

ポリゴン2

クレセリア

ナットレイ

ゲンガー



かなり絞って対象を考えると上記のポケモン達が挙げられます。
勿論状況次第で他のポケモンも突破できる場合も多くありますが、対面時比較的安定して倒せるのはこの辺りということになります。
これに加え、努力値調整や剣の舞を積んだ状態等から以下のポケモン達も対処が可能になります。※()つきはメガアブソルと相手の性格次第のため、比較的不安定な部類になります。

アーゴヨン
ギルガルド
ヒードラン
霊獣ボルトロス
バンギラス
マンムー
ガリードンY
(・メガガルーラ
(・メガメタグロス


最初の四匹に加え、これらのポケモン達を意識して戦わせていくと良いでしょう。
ギルガルドやメガリザードンY、霊獣ボルトロス剣舞を積んだ状態であれば対処しやすい部類になりますし、アーゴヨンバンギラスヒードラン剣舞を積まなくても相手にできる部類ではあります。

4.性格と努力値振りについて
七世代環境における物理メガアブソルの現状と仮想敵を把握したところで、具体的な性格選びと努力値振りの指針について見ていきます。
七世代になってからの物理型メガアブソルの性格については、個人的にはいじっぱりを推奨しています。
六世代の頃はメガガルーラガブリアスファイアローが環境を占めていた事もあり、どうしてもそれらに対して上を取るため、性格は陽気を推していました(準速ファイアローならば抜くことができたため)。
しかし七世代になると、ファイアローメガガルーラの弱体化、またガブリアスも含めそれらのポケモンの使用率低下に伴い、積極的に上を取る必要がなくなりました。
そして上記の役割対象となるポケモンも、素早さ補正をかけなくても抜ける相手や、最速にしても抜けない相手が多く、無理して上を取るよりも耐久に振って耐えていく方が何百倍も建設的です。
とはいえ耐久の性格補正をかけてもほとんど差は無いので、火力増強の意味も込めていじっぱりにするのが理想的と言えます。
次に努力値の振り方になりますが、まずは耐久面の努力値振りになります。
上記の役割対象のポケモン、特に最初の挙げた四匹を見ていくと、特殊に偏っています。
そのため物理メガアブソル努力値振りは特殊耐久を厚めに振っていく事になります。
Z技やメガゲンガーの気合玉クラスになると流石に厳しいですが、アーゴヨンの流星群を耐える事や、ポリゴン2のトライアタックを確定三発に抑える程度であればアブソルの耐久でも可能です。
ナットレイはたまにハチマキ型もいますが、そもそもハチマキナットレイの攻撃を確定で耐えることは出来ないので、無視した方がいいです。
ですので特殊で耐えたい範囲を予め決めておき、そこから素早さや火力を調整していく形になります。
また、HとDの振り分けについては調整次第にはなりますが、Hは多めに振っておくと良いでしょう。
剣の舞を搭載する場合、HPに振る事で特殊だけでなく物理に対してもある程度耐久を持たせておけば、積む機会も増えます。
ただ、H252振りのみの物理耐久は特化マンムー地震までが限界なので、把握しておくと良いでしょう。
またH振りならばポリゴン2等の不一致イカサマに対し、いじっぱり無振りメガアブソルの通常メガ時のイカサマ+剣舞一積時イカサマまで確定で耐えられる様になるので、対ポリゴン2性能を上げる意味でもH振りは多めに振る価値はあります。
次に素早さについて、耐久の振り方次第でどこまで抜くか変わってくるところではありますが、主に抜いておきたいラインを以下に記載しますので参考にしていただければと思います。

・S92振り[実数値:147]
最速81族抜き。
仮想敵ではありませんが、最速ギャラドスまで抜けます。
この調整の狙いはどちらかというとその下にいるマンムーを最低限抜いておきたいという狙いがあるからなのですが、ここまで振っても努力値を大きく割く訳では無いので、振っておいて損は無いでしょう。
基本はこのラインを最低値として見ておくと良いでしょう。

・S140振り[実数値:153]
準速100族抜き。
いじっぱりメガガルーラ等を抜けるので、剣舞を積んだ後であれば突破可能になります。
ただ最速メガガルーラは抜けないので安定するとは言い難いです。

・S156振り[実数値:155]
最速88族抜き。
最速ドリュウズ抜きになります。
ドリュウズはスカーフも多いので強く推すほどのものではありませんが、スカーフ以外の場合上から馬鹿力を叩けたりするので余裕があれば抜いておいても良いでしょう。

・S212振り[実数値:162]
最速95族抜き。
最速カプ・テテフやその下の霊獣ランドロスを抜くことができます。
これらのポケモンに対して積まずに確一を取る手段はありませんが、ある程度削れているまたは、剣舞を積んだ状態であれば上から叩いて落としに掛かれるため、耐久振りを抑えめにする場合はここまで抜いてもいいかもしれません。
ただスカーフも多いラインのため安定はしないので、スカーフだった場合は前向きに「よし、スカーフ判別できたぞ!」とでも思っておきましょう。

・S220振り[実数値:163]
最速96族抜き。
最速ミミッキュ抜きになります。
ミミッキュ自体は化けの皮が剥がれていなければ突破不可能なポケモンですが、剥がれている状態でならば不意打ちの読み合いをせず上から叩ける様に出来るので万が一という状況に備えて振るのもありかもしれません。

基本最初に乗せた92振り以外は努力値に余裕があれば振っておくと良い事がある、くらいの認識でいいでしょう。
火力については次項の採用技と併せて簡単にお話しできればと思います。

5.採用技について
ここでは物理メガアブソルで採用する技を優先度順でお話しします。

[優先度:
ふいうち
タイプ:あく 威力:70 PP:5 分類:物理
物理型にはほぼ外せない技。
いじっぱりで素早さを落としている分、先制技の存在は重宝します。
威力は七世代になってから下がっていますが、メガリザードンY程度であればA12振りの剣舞不意打ちで確定一発にできます。

つるぎのまい
タイプ:ノーマル 威力:- PP:20 分類:変化
自身の火力を上げる技。
以前に比べてエースアタッカー級の戦いができなくなったと述べましたが、ポリゴン2やクレセリアを相手にする以上この技の存在は欠かせません。
物理型でこの技を採用しないのなら両刀型や特殊型を使った方がいいレベルです。

ばかぢから
タイプ:かくとう 威力:120 PP:5 分類:物理
四世代から続くアブソルの優秀なサブウェポン。
使用後の能力低下と、この技と悪技の組み合わせではフェアリーに打点を入れられないという欠点はあるものの、仮想敵であるポリゴン2、ナットレイマンムーといったポケモンに対して打点を入れられるためほぼ必須と言えます。
そもそも今の物理メガアブソルはフェアリーを相手にしない事が前提ですので、フェアリーは他に任せてさっさと引くのが吉です。
剣舞後の馬鹿力であれば、輝石を落としたポリゴン2は無振りでも確定一発で持っていけます。(※輝石持ちの場合は 76.4%〜90%の確定二発)

[優先度:
はたきおとす
タイプ:あく 威力:65(補正込97) PP:20 分類:物理
不意打ちと双璧を成すメインウェポンの一つ。
七世代になっからメガシンカに加え、Zクリスタルの普及により叩き落とすの補正が掛からない相手が増えたため、使いづらくなっていますが、仮想敵であるポリゴン2の輝石没収、クレセリアへの打点などにつながるため、今でも採用価値は十分に高いです。
ただ、ゲンガーに対してはH252振りメガゲンガーに対してA特化メガアブソルの叩き落とすでもギリギリ確定一発に持っていけない(98.2%〜116.1%)ため、対ゲンガー性能は落ちます。

じごくづき
タイプ:あく 威力:80 PP:15 分類:物理
メインウェポン候補の一つ。
補正有の叩き落とすほどの威力も無ければ、不意打ちの様に優先度も高いわけではありませんが、悪タイプにとって貴重な安定しつつ、且つそれなりの威力を誇る技のため、どんな相手にでも一定の火力を誇れる点が最大の強みです。
メガシンカ組やZクリスタル持ちに対しても強く、Z持ちも多くなったギルガルドにも有効な上、H252振りメガゲンガーに対して剣舞を積まずともいじっぱり無振りの地獄突きで確一(100.5%〜119.7%)を取る事が出来ます。

ちょうはつ
タイプ:あく 威力:- PP:20 分類:変化
相手の補助技を封じる技。
メガアブソルには一見必要なさそうな技ですが、ポリゴン2やクレセリアトリックルームや再生技といったマジックミラー対象外の技を防ぐために使います。
特にクレセリアはトリル→三日月の舞という流れで仕事をされるパターンも十分に考えられるため、対クレセリアを意識するなら搭載をお勧めします。

[優先度:
じゃれつく
タイプ:フェアリー 威力:90 PP:10 分類:物理
唯一のフェアリー物理技。
攻撃範囲はやや特殊でメガボーマンダガブリアス辺りになんとか刺さる程度。
素早さ方面のサポートがあれば可能性は無くは無いが、余程じゃれつくで倒したい相手がいない限り採用する価値は低いです。

ストーンエッジ
タイプ:いわ 威力:100 PP:5 分類:物理
命中以外は優秀な物理岩技。
リザードンウルガモスメガボーマンダに加え、初手対面時のギャラドスなどに刺さります。
しかしギャラドス以外は素早さサポートが無ければ抜かされいる場合が多いので追い風や電磁波によるサポートを受けていれば可能性はあります。

アイアンテール
タイプ:はがね 威力:100 PP:15 
アブソル唯一の鋼技。
唯一の対フェアリー技になります。
皮の剥がれたミミッキュやテテフの対処をしたい場合は採用してもいいですが、ほとんどそれピンポイントになってしまうため、基本は他のポケモンに任せるのが吉です。


6.まとめ
最後に要点をまとめ、型の一例の紹介、一緒に入れるといいポケモンの紹介を行って〆ようと思います。

・役割対象を絞ってそのポケモンにしっかり勝てるように調整する
・性格はいじっぱり推奨
・耐久振りは特殊方面に厚くする


以上の点を意識して育成、立ち回りを考えていくと良いでしょう。
参考までに私が育成した型を一例紹介いたします。

メガアブソル
性格:いじっぱり
努力値H236-A28-B4-D148-S92
実数値:170-169-81-xx-99-107(アブソル時)
    170-191-81-xx-99-147(メガシンカ時)
技構成:不意打ち 馬鹿力 地獄突き 剣の舞
持ち物:アブソルナイト
-調整-
最速81族抜き
控えめメガゲンガーのヘドロ爆弾毒ダメージ込確定耐え( 74.1%〜87%)
臆病アーゴヨンの流星群確定二発(78.2%〜92.3%)※控えめ(85.2%〜101.1%)
無振りポリゴン2のトライアタック確定三発(34.1%〜40.5%)
いじっぱり霊獣ランドロスとんぼ返り確定耐え( 83.5%〜98.8%)
地獄突き:H252振りメガゲンガー確定一発(104.1%〜123.3%)
剣舞一積地獄突き:H252振りギルガルド確定一発(122.1%〜144.9%)
剣舞一積み不意打ち:無振りメガリザードンY確定一発( 100.6%〜119.6%)
剣舞→地獄突き+馬鹿力:H244B252振り輝石ポリ2確定


~一緒に入れるポケモンについて~
物理型メガアブソル努力値振りを鑑みると、物理方面の耐久の心許なさが気になる所ですので、リフレクターや威嚇による誤魔化しによってサポートが入るだけでも大きく変わってくるでしょう。
また、フェアリーに対して何もできないメガアブソルなのでそれらを対処できるポケモンを入れるのがベストです。

ギャラドス
威嚇撒きが出来る事に加え、電磁波による素早さサポートも可能。
物理耐久も威嚇のお蔭で水準も高く、物理型メガアブソルで相手しづらい霊獣ランドロスメガボーマンダ等に対して戦える点も魅力。

アメモース
威嚇撒きに加え、ねばねばネットが使える点は地味に優秀。
タイプ相性の補完としては格闘タイプが減った今の環境では微妙な所だが、襷枠も余るため上記の性能を考慮しても採用価値はあると思います。

ドリュウズ
メガアブソルのサポートというよりはメガアブソルが苦手なフェアリー処理班として優秀。
型破りのお蔭でミミッキュにも強いものの、カプ・レヒレなどの鋼半減フェアリーは苦手とするため、その辺りの対処は他のポケモンを用意しておく必要有。


今回はこの辺で。
何か気になる事などありましたらコメントいただければと思います。