カビ丸のアブソルもふりたい

アブソルの育成論をメインに、アブソル尽くしで書き連ねていきます

アブソル研究室 ~第六回 タスキアブソル編 その2~

2021年10月に私が以前から利用していたブロマガが終了するという知らせを受けたので、今回からこちらのブログにアブソルの育成論を更新していこうと思います。

以前の記事もこちらにインポートしておりますので、引き続きご覧いただけます。

 

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【目次】

 

 

 Ⅰ.型紹介

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実数値:H140-A200-B80-C85-D81-S127 (レベル50時)
努力値H0-A252-B0-C0-D4-S252
性格:いじっぱり
特性:きょううん
持ち物:きあいのタスキ

前回に引き続きタスキアブソルとなります。

そのため努力値配分や性格等は前回とまったく同じで、相違点は技構成のみです。

 

1.経緯

今回のアブソルを育成するに至った経緯をお話するには、まずパーティメンバーと当初予定していたアブソルの型について紹介する必要があります。

下の二つの画像をご覧ください。

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一枚目は実際に使用したパーティ、二枚目は最初一枚目のパーティ内で使用していたアブソルの型になります。

 

コンセプトは前回紹介した「アブソル研究室~第五回 タスキアブソル編 アブソルマンダ~」の時と同様、先発出しで後続へのサポートを行い、ダイマエースに繋ぐ流れを基本とした型です。

パーティメンバーをご覧いただけると分かる通り、今回は「こくばじょうバドレックス」をダイマエースにおいてアブソルでサポートする形を考えておりました。

「きあいだめ」に関しては、前回のパーティで「にっしょくネクロズマ」に苦戦を強いられる事が多く、壁張りサポートやダイスチルによるB上昇をされた後に繰り出して、急所で強引に削っていく形を想定して採用しました。

この点は前回の記事でお話した「中盤向けの立ち回り」を意識した形になります。

 

しかし今回最初に紹介した通り、このアブソルは最終的に採用しませんでした。

何故かと言われると

 

 

 

黒いバドレックスさんが強すぎたからです

 

 

 

いや、ほんと、ゴーストの通りがいいと分かるや否や、初手でダイマックスしてテキトーに技選択しているだけで三ターンか四ターン後には決着ついてるなんて試合が結構ありまして、元々素早い上に火力も化物染みているせいでサポートすら必要ないんですよね。

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな

 

そんなわけで急遽路線変更、こいつにサポートは必要ねぇ!!!

むしろ必要なのはバドレックスで対処できないポケモンの処理と、討ち漏らしが出た時の後処理係だ!!!

 

……ということで今回のアブソルに至りました。

 

2.役割

 先述した通り、バドレックスには前回紹介した様なサポートはほぼ必要ない事が分かりましたので、役割は大きく変わりました。

 

① バドレックスが苦手とする対「あくタイプ」への処理 

 黒バドレックスはゴーストタイプの通りが良いと面白い位に無双してくれますが、反面ゴースト無効や半減となる「あく」「ノーマル」辺りに滅法弱いという極端な性質があります。

特に「あく」はゴースト半減だけでなく、もう一つのタイプ一致であるエスパーを無効にし、且つこちらは四倍弱点で食らってしまいます。

 バドレックス側も「ドレインキッス」という対抗策もありますが、環境にいる「あくタイプ」がウーラオス(一撃)やバンギラスと、前者は「ふいうち」が使え、後者は特殊耐久に秀でている事から、やむを得ない状況でない限り対決を避けた方がいいポケモンばかりです。

そういった、バドレックスでは対処できない「あくタイプ」に対し、アブソルで対処していくというのが一つです。

 

技に関しては「じゃれつく」と「インファイト」どちらにすべきか迷ったのですが、バンギラスへの有効打になる事と、命中が安定している事から「インファイト」を採用しています。

 

「フェイント」は対ウーラオスを意識とその他の「ふいうち」対策、それと「ふいうち」透かし対策になります。

「フェイント」があれば、対面でタスキウーラオスを狩る事もできます。(ウーラオスがフェイントと優先度が同じ、又はそれ以上の攻撃技を覚えないため)

とはいえウーラオスに関しては、タスキで強引に堪えなければならないため、「ふいうち」読みを決めない限り後出しでウーラオスを倒す事は出来ないので、ある種保険の様な形になっているのが現状です。

 

ついでに「インファイト」と「フェイント」のダメージ計算もここに記載させていただきます。 

 

インファイト

H4振りウーラオス(いちげき)

乱数一発 86.4~102.3%

 

H252振りバンギラス

確定一発 135.3~160.4%

 

HB特化ポリゴン2

輝石有 確定三発 40.6~49.0%

輝石無 確定二発 60.4~71.9%

 

【フェイント】

H4振りウーラオス  11.4~13.6%

H4振りエースバーン 15.4~18.6%

 

※「ふいうち」と「はたきおとす」のダメージ計算については前回の記事をご覧いただければと思います。

kabimaru359.hatenablog.com

 

 

② 対メタモン、対黒バドレックス

今回、私のバドレックスはフルアタにしているのですが、これはメタモンに変身された時、確実に裏のアブソルで狩るという意図も含まれています。

 勿論メタモンは「こだわりスカーフ」を持っている可能性が高いので、「みがわり」等を搭載しても問題ないとは思いますが、絶対に倒せるという保証があるのは大切です。

 

尚、黒バドレックスに変身したダイマックス状態のメタモンに、今回のアブソルの「ふいうち」は確定一発(ダメージ数値:316~376  ※H特化メタモン ダイマックス時:310)となります。

 

また黒バドレックスミラーとなった際、パーティ内で一番対処可能なのがアブソルです。

問題は相手側のバドレックスが「みがわり」を搭載している場合で、不用意に後出しできない場合もあります。

きあいのタスキ」が残っていれば強気に「はたきおとす」をしておけばなんとかなりますが、タスキが潰れた場合は読み合いが発生するので、その点は腕の見せ所、もといじゃんけんが始まります。

如何にタスキを保持した状態でバドレックスと対面させるか、この辺りを考えながら立ち回る必要があります。

 

③ 先発出し

前回の「でんじは」「ちょうはつ」の様に、相手の起点作りやダイジェットアタッカーの役割を潰す事は出来ませんが、「はたきおとす」+「ふいうち」の性能は中程度の耐久無振りアタッカーであれば正面から突破可能です。

上記二つの役割が薄く、初手が読めない場合は先発で繰り出し、上記の動きをこなすだけでも十分な仕事をしてくれます。

 

 

 Ⅱ.パーティメンバー紹介

 ここからは別個にパーティメンバーの詳細をお伝えしていきます。

 

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バドレックス(こくばじょうのすがた)

実数値:H176-A94-B100-C217-D120-S222 (レベル50時)
努力値H4-A0-B0-C252-D0-S252
性格:おくびょう
特性:じんばいったい(くろのいななき+きんちょうかん)
持ち物:いのちのたま

 

今回の軸パーティの軸となるダイマックスエースです。

最初はアブソルをこのポケモンのサポート役にするつもりだったのに、先述した通りの唯我独尊振りで路線変更せざるを得なくなった全ての元凶。

ゴーストタイプの通りが良ければそれだけで三縦してしまう可能性がある頼もしさがある反面、その制圧力の高さは警戒されやすく、「あくタイプ」やミミッキュ、ポリゴン2が相手にいれば、ほぼ確実に選出される点は注意が必要です。

 

とはいえ、裏を返せばそれらのポケモンを選出せざるを得ない状況に持っていけるので、相手の選出が読みやすくなるという利点もあります。

 

「マッドショット」採用の理由は、ダイアースで無振りザシアンならば確一を取れるのと、特殊耐久を上げられるためです。

 

ダイアース→無振りザシアン(104.2%~122.8%)

 

 

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カプ・コケコ

実数値:H146-A121-B105-C161-D95-S182 (レベル50時)
努力値H4-A0-B0-C252-D0-S252
性格:ひかえめ
特性:エレキメイカ
持ち物:こだわりスカーフ

 

バドレックスとアブソルで対処できないイベルタルを対処するために採用。

また、一撃ウーラオス相手に安定して後出しできる子でもあるので、他に役割が無い限りは対ウーラオスを任せる形になります。

育成方針に関しては、カイオーガも対策出来たらという事で、準速スカーフに加え「かみなり」を採用しました。

 

 ほとんどの相手のダイジェット一積み程度なら上から叩けてしまうので、予想していたよりも扱いやすい印象です。

とはいえ、この子でダイマックスを切る場合も多く、その時はスカーフが無駄になってしまう点は惜しい所。

 

かみなり→無振りカイオーガ(93.7~110.9%)

 

 

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サンダー(ガラルのすがた)

実数値:H166-A177-B110-C83-D110-S167 (レベル50時)
努力値H4-A252-B0-C0-D0-S252
性格:ようき
特性:まけんき
持ち物:こだわりハチマキ

 

バドレックスの天敵の一つであるバンギラスへの対抗策を考えた時に「かくとうタイプ」が欲しいと思ったのと、且つ一匹は育ててみたかったので採用。採用理由に割と私の趣味が入ってます。

「らいめいげり」でH極振りバンギラスダイマックス時、最低乱数以外を引けば一撃で落とせるようになっています。(99.5~118.8%)

 他の技構成はシンプルに火力を求めた事と、全体的にナットレイが重いため、ナットレイ対策の「ブレイズキック」を採用しています。

 

それはそれとして、タスキウーラオスも対処したい場合は「ダブルウイング」の採用もありだったかと、このブログを書きながらぼんやり思いました。 

 

 

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ギャラドス

実数値:H202-A145-B144-C58-D120-S102 (レベル50時)
努力値H252-A0-B252-C0-D0-S4
性格:わんぱく
特性:いかく
持ち物:マゴのみ

 

毎回私がパーティ作ると地面の一貫性がとんでもなく良い事が多く、今回もその例に漏れなかったので地面透かしができるポケモンが欲しくなり、採用。

「ちょうはつ」で対カバルドンへの役割も持たせようと最初考えていたのですが、バドレックスが一撃でカバルドンを沈めてしまうため、気付いたらあんまり仕事がなかった悲しい子。

とはいえ対地面や受け性能は高く、「でんじは」と「ちょうはつ」による積みの起点回避もできるため、安定した後出し可能なポケモンが欲しい時には重宝します。

 正直「とびはねる」は全然使わないから他の技でいい

 

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ボスゴドラ

実数値:H172-A174-B200-C64-D89-S70 (レベル50時)

努力値H212-A228-B0-C0-D68-S0
性格:いじっぱり
特性:がんじょう
持ち物:イバンのみ

 

ミミッキュ性能、対フェアリーが薄かったので採用。

物理耐久にモノを言わせて正面から殴り合ったり、特性で無理矢理耐えてイバン発動からの「がむしゃら」等を当てていくのが役割。

とはいえ、「がんじょう」と「イバンのみ」の組み合わせは警戒されやすく、半減技で削られて、イバン発動せずに落とされる事もあるため、難しい所。 

 

努力値調整については、パーティ全体がレジエレキに弱いので、初手対面時のレジエレキ相手を想定した育成をしています。

 

 

具体的には、「じしん」でH252振りレジエレキを確定一発(100.5~118.7%)、C特化レジエレキの「サンダープリズン」を追加ダメージ込確定耐え(73.8~87.2%)且つ、最低乱数以外イバン発動圏内耐え、となっております。

 

 

Ⅲ.使用感

1.選出機会について 

前回はほとんど先発で選出する機会が多かったのですが、今回のアブソルはダイマエースにつなぐ型ではない事もあり、後続に控えさせて選出する事も多いと感じました。

選出機会自体は前回とそれほど差はなく、役割がこなせそうなタイミングか、選出に困った際にとりあえず入れる事ができる点は優秀です。

 

2.技構成について

前回と違い、補助技の類を一切搭載せず、全て攻撃技を取り揃えています。

そのため後続へのサポートという役割はかなり薄まってしまいましたが、技範囲が広がったため、倒せる相手が増えた様に感じます。

特にバドレックスが苦手とするバンギラスへの打点があるのは大きく、今回のパーティでは高頻度で選出されるため、「インファイト」は重宝しました。タスキとの相性もいいので、技範囲重視なら搭載しておいて損はないと思います。

 

反面、「フェイント」に関してはそれほど出番がありませんでした。

対ウーラオスについても基本はカプ・コケコに任せる事が多く、アブソルはコケコがやられたときの保険のような立ち位置に収まってしまった事が要因の一つですが、そもそも対面した中耐久程度のアタッカーの大半が、先制技が無いものが多く、「ふいうち」で事足りたというのが現状です。

一応エースバーンの「ふいうち」を透かしたり、「フェイント」で落としきれる体力相手を安全に処理するために使用する事が何回かありましたが、対ウーラオスをあまり意識する必要がないならば、「フェイント」を「ストーンエッジ」「じゃれつく」「でんじは」等に変更しても良いかもしれません。

 

3.対黒バドレックス

相手のパーティにも黒バドレックスがいると、こちらもアブソル選出をする事になります。

問題は繰り出されるタイミングになりますが、どうしても状況次第では後出しせざるを得ない事になります。

その場合「ふいうち」か「はたきおとす」の択が発生します。

 

私が何度か実践で相手をした感触を述べると、対面したターンは「みがわり」か退くの二択が多かったです。

例えこちらのタスキが潰れていようと攻めてくる事はなかったので、「ふいうち」をくらうリスクを負ってまで攻撃する可能性は低いといえるでしょう。

 

とはいえ、戦況次第でいくらでも択は変わります。実際相手のバドレックスの仕事がなければ捨てのつもりで攻めてくる事も考えられます。

今回私が対面した状況は試合の序盤~中盤が多く、相手もまだバドレックスを残しておきたい状況だったため、その様な選択になっただけと考えられます。

 

なんにせよ、後出しでタスキを潰した状態で対面するのは不安定な事に変わりはないので、安定して後出しできるアブソルの研究もしていきたいところですね。

 

 4.まとめ

今回のアブソルは結果としてアタッカー性能を重視したアブソルになりました。

元々黒バドレックスをサポートするつもりだったのにどうしてこうなった、という感じはしなくもないですが、組み合わせるポケモン次第で方向性が変わる良い例になったのではないかと思います。

役割に関しても初めの項で紹介した通りにほとんど動けていたので、良かったのですが、反面後出し等でタスキが潰れた場合の立ち回りは少々読みと経験が必要になり、アブソルの扱いに慣れていないと難しいのかな、と感じる場面もありました。

タスキの行動保障は今の禁止伝説環境にマッチしているものの、後出し等がしづらい点はやはりアブソルの欠点でもあります。

 

5.動画紹介

今回も参考動画を上げましたので、実際の立ち回りを参考に見ていただければと思います。

 

www.youtube.com


 

 

それではまた次回お会いしましょう。

アブソル研究室 ~第五回 タスキアブソル編 アブソルマンダ~

アブソルの育成論しか書かないカビ丸です。
今回もアブソルの育成論になります。

【目次】
Ⅰ.型紹介
1.経緯
2.持ち物について
3.技について
4.立ち回り
5.ダイマックスエース(ボーマンダ

Ⅱ.パーティメンバー紹介
1.グラードン
2.フシギバナ
3.ヌオー
4.ジバコイル

Ⅲ.使用感
1.選出機会について
2.ボーマンダについて
3.立ち回り
4.まとめ


Ⅰ.型紹介

実数値:H140-A200-B80-C83-D81-S127 (レベル50時)
努力値H0-A252-B0-C0-D4-S252
性格:いじっぱり
特性:きょううん
持ち物:きあいのタスキ

私の育成論にしてはシンプル過ぎる程シンプルなタスキアブソルです。
ちなみに私が「きあいのタスキアブソル」を種族統一以外で採用したのは第六世代の時以来(しかもまったく活躍させられず没に)。
育成論も2013年3月22日(第五世代)に投稿した記事以来と言う事で約八年ぶりにタスキアブソルを考察しました。
なんでここまでタスキ持ちアブソルを考察しなかったのかという点もお話したい所ですが、流石に話が脱線するのでどこかの機会に譲ります。


1.経緯
2021年2月1日からランクバトルのルールが大きく変更され、禁止伝説が解禁されました。
それにより以前よりも高耐久、高火力環境になったため、アブソルの活躍方法を一新しようと思いました。

しかし前回紹介した様な「きょううんピントアブソル」では禁止伝説に対し火力・耐久共に不安が残り、活躍させづらいのではと思いました。(何より禁止伝説枠に蔓延るザシアンはアブソルでほとんど対処不可能です)

一般的にアブソルが「使いづらい」「数値が足りない」と言われてしまう所以は、アタッカーとしての性能で見た時、「耐久がない」「素早さが中途半端」「タイプ一致技の威力が控えめ」という三点が揃ってしまっている事です。

例えば、耐久が無くとも素早さが高ければダイマックスエースとして十分活躍可能ですし、その逆も然りです。※火力はダイマックスで補強されるため
その二点が欠如しているのはアタッカーとして致命的と言えるでしょう。
また、ダイマックスをしなかった場合、あくタイプの技の性質上どうしても威力は控えめになってしまいます。

そのため、種族値の割には確定一発で持っていける相手が少ない事も、扱いづらさに拍車をかけている事と思います。

そんなわけで散々な評価を下したわけですが、先述した欠点は前回紹介したアブソルで一つの回答を得られていると考えています。
しかし今回は禁止伝説蔓延る魔窟、種族値の暴力を前にアブソルでダイマックスエースをするにはリスクがあります。

そこで私が考えたのは、三つ目の欠点である「火力」です。
確定一発でもっていける程の火力はないものの、あくタイプは半減されるタイプが少なく、「相手の体力を大きく削る」性能にかけては一級品だと思っています。

また、補助技も優秀な物を多く習得でき、相手の起点づくりの妨害ダイマックスエースの機動力低下等、後続のエースアタッカーを活躍させる場を整える役として活躍できるのではと思い、今回の型を考案しました。


2.持ち物について
今回はメインアタッカーとしての性能は放棄しているので、確実に相手の妨害、削りをこなすため、耐久面を全てタスキに任せる形にしています。
そのため連撃ウーラオスの「すいりゅうれんだ」は持ち物補正や性格補正無しでも耐えられないので注意が必要です。


3.技について
今回のアブソルは先発性能を高め、相手の先発の起点づくりの妨害、ダイジェットアタッカーの機能低下、後ろのダイマックスエースで確一に持っていく削り役を担っています。


・ふいうち
「はたきおとす」を使用する機会の方が多いのですが、「でんじは」しても抜けない相手や、先制技持ち、黒馬上バドレックスへの対抗策として、必須の技です。
ちなみに今世代での「ふいうち」の火力ランキングは一撃ウーラオスと並ぶ二位タイです。

ダメージ計算
H4振りこくばじょうバドレックス(ダイマックス時)
乱数一発 89.8〜106.8%

H4振りエースバーン
確定二発 53.8〜63.5%

H4振りドラパルト
確定一発 102.4〜120.7%

H252振りたそがれネクロズマ ※プリズムアーマー込
確定三発 39.7〜47.1%


・でんじは
相手のダイジェットアタッカーへの妨害技。
きあいのタスキ」で強引に堪えてしまうので、「でんじは」で素早さを低下させてもアブソルが倒れる頃には二回打たれ、素早さが戻されてしまうのは悩ましい所ですが、ダイジェットしてくる禁止伝説で現状数の多いイベルタルには、後述するボーマンダよりも遅いため、あまり気にならなかったりします。

尚「でんじは」でこのアブソルが抜ける範囲は「素早さランク一段上昇の最速102族」までです。


・ちょうはつ
相手の起点づくり型への妨害技。
主にカバルドンといった鈍足起点作りへの妨害に使います。
しかし「いたずらごころ」ではないので、レジエレキなどの高速壁張り等には効果が薄いです。
基本アブソルより遅い相手にのみ有効と考えて下さい。


・はたきおとす
削り技兼、相手の持ち物没収技。
アブソルで削り役をする最大の意味がこの技です。
現在のランクバトルで使用できる悪タイプで、今回のアブソルとまったく同じ技構成を再現できるポケモンは一匹もいません。
また、「はたきおとす」を使用できるポケモンの中でアブソルが適応力シザリガーに次いで二位の火力を叩き出せる点もアイデンティティになっております。

削り技として優秀なだけでなく、相手の持ち物を無効化相手の持ち物の判別もできてしまうため、今回のアブソルにはなくてはならない技となります。

ダメージ計算 ※ダメージ補正込の計算
H4振りバドレックス ダイマックス時
確定一発 123.9〜147.7%

H4振りエースバーン
確定二発 73.7〜87.2%

HB特化ガラルサニーゴしんかのきせき
確定二発 53.9〜64.7%

HB特化カバルドン
確定四発 27.0〜32.6%

H4振りイベルタル ダークオーラ発動時
乱数三発 31.1~37.1%


4.立ち回り
以上の技から基本の立ち回りを紹介します。


・相手がカバルドン等の鈍足起点づくりの場合
ちょうはつ → はたきおとす
(体力の続く限り連打)
「ちょうはつ」の効果が切れたら再度「ちょうはつ」を使う


・相手がアタッカー、ダイジェットアタッカーの場合
でんじは → はたきおとす
(素早さが負ける場合は「ふいうち」)
尚、「でんじは」が効かない場合や、「とんぼがえり」等で交代してくる場合は最初から「はたきおとす」を選択する事も視野に入れましょう


5.ダイマックスエース
今回のアブソルは先述の通り、後続のエースアタッカーへのつなぎ役が主となります。
そのポケモンの紹介をします。

ボーマンダ
実数値:
H170-A187-B100-C131-D90-S167 (レベル50時)
努力値H0-A252-B0-C4-D0-S252
性格:むじゃき
特性:じしんかじょう
持ち物:いのちのたま

アブソルの動きは「でんじは」で素早さを下げ、「はたきおとす」で削りながら持ち物を無効化することにあるので、その役割を最大限に活用できるポケモンダイマックスエースに添えようと考えました。
そんなわけで今回は比較的多くの禁止伝説より速く、タイプ一致のダイジェットと「じしんかじょう」を備えたボーマンダを採用しました。
多少削れた相手なら強引に「ダイジェット」で持っていき、素早さと攻撃を上昇させる事ができます。

尚、性格を「むじゃき」、採用技に「ぼうふう」があるのは、対ザシアンで使用率が急上昇したヌオーや、積む前だと攻めきれないHB特化カバルドン、タスキウーラオスの「カウンター」透かし等への対策です。 
ただ、相手にするポケモンを考えると「せっかち」でも良かったかもしれません。この辺は悩みどころです。



Ⅱ.パーティメンバー紹介

グラードン
実数値:H204-A192-B191-C108-D110-S110 (レベル50時)
努力値H228-A36-B244-C0-D0-S0
性格:いじっぱり
特性:ひでり
持ち物:イバンのみ
努力値調整】
HP:4n調整
B:晴れ下A252振り陽気エースバーン@命の珠のキョダイカキュウをイバン発動圏内耐え
A:残り

禁止伝説枠、可愛いから採用しました。
環境もよく分かっていなかった点もあり、割と好みで採用した節はありますが、物理方面の強さは他の追随を許さない程盤石です。
晴れパの始動要因として採用される事もある様ですが、今回のメインがアブソルとボーマンダのため、その点についてはあまり考慮していません。
ですので、純粋な重火力アタッカーとして役割をもたせています。

持ち物は素早さに努力値を割いておらず、素早さ負けする事も多いため、イバンのみを持たせました。



フシギバナ
実数値:H176-A81-B103-C167-D120-S112 (レベル50時)
努力値H164-A0-B0-C252-D0-S92
性格:ひかえめ
特性:ようりょくそ
持ち物:じゃくてんほけん
努力値調整】
C:極振り
S:ようりょくそ発動時最速150族抜き
H:残り

グラードンと相性のいいポケモンとして採用。
グラードンの弱点を大体カバーしつつ、晴れの恩恵を受けられます。
晴れ下を最大限に利用するなら「ウェザーボール」もありだったのですが、晴れパ構築でないことと、晴れ以外の天候に塗り替えられる場合も十分にあるため、採用を見送りました。

パーティ全体を見ると、ラプラスが一貫しており、ラプラスとしての役割も持ちます。
流れとしては「ダイアース → ダイアシッド → キョダイベンタツ」で持っていく事が可能です。仮に耐えられたとしても「キョダイベンタツ」の追加効果で落としきる事ができます。

また、耐久無振りザシアンに対して「だいちのちから」は確定二発(50.0~59.5%)となります。



ヌオー
実数値:H202-A93-B150-C85-D86-S55 (レベル50時)
努力値H252-A0-B252-C0-D4-S0
性格:ずぶとい
特性:てんねん
持ち物:ゴツゴツメット

対ザシアンのため採用。
対面ならグラードンでもザシアンは倒せるのですが、稀にいる「つるぎのまい」持ちや、他の相手をグラードンで任せたいとき等に重宝します。

また、ボーマンダが無双態勢に入ったタイミングで繰り出されるメタモンへの対策でもあります。「カウンター」と「ゴツゴツメット」採用はそういった面もあります。
陽気ボーマンダの「げきりん」は確定三発(41.6~49.5%)となります。



ジバコイル
実数値:H177-A81-B136-C190-D117-S83 (レベル50時)
努力値H252-A0-B4-C180-D52-S20
性格:ひかえめ
特性:アナライズ
持ち物:ふうせん
努力値調整】
H:極振り
S:無振り61族抜き
D:臆病サンダーのダイバーン確定耐え
C:残り

こおりタイプへの一貫性とテッカグヤ等のひこうタイプへの対抗策が少なかったため採用。
「ふうせん」は白馬上バドレックスやブリザポス、テッカグヤ等の地面技対策になります。
最初は性格を「れいせい」にしていましたが、バドレックスに上を取られたり、ラプラスに素早さ負けするのは危険と判断し、「ひかえめ」に変更。
「アナライズ」はあくまで発動出来たらラッキー位に考えて使っています。



Ⅲ.使用感

1.選出機会について
今回はアタッカーよりもサポートメインに回る事もあったためか、今まで紹介してきたアブソルの中で一番選出率が良かったです。

基本はアブソルとボーマンダのセットなのですが、選出に悩んだ際、とりあえず先発として気軽に選出できる点は優秀でした。

実際「でんじは」「ちょうはつ」「はたきおとす」のどれかをするだけで最低限の仕事をしてくれます。
また、中程度の耐久のポケモンには「はたきおとす」+「ふいうち」で一匹持っていける事もあり、想像以上に動かしやすいと感じました。

また、先発出し以外にも黒馬上バドレックスやルナアーラのいるパーティに対して後続に控えさせ、それらを処理するという役割もあり、繰り出すタイミングも相手に合わせて色々と変えられそうです。


2.ボーマンダについて
先述した通り、今回のメインはアブソルで削り、ボーマンダで無双するというものです。
実際それで三縦する事も何度かありましたが、やはり削れた相手に出てくるボーマンダというのは読まれやすく、雑に扱うと簡単に止められてしまうと感じました。

止められてしまう例として

ダイジェットを半減で受けられるポケモンテッカグヤ等)が後出しで出てきて攻撃を受けられつつ、そのまま相手のダイマックスによって返り討ちにされる

というものがあり、こちらは相手の選出を読んで対処していかなければならないため、考えているよりも脳死で勝てる戦法ではないと実感しました。

また、「じしんかじょう」を発動してもダイマックス相手に一歩火力が足りない事もあり、例えば耐久無振りのカイオーガダイマックス時)を相手に確定二発(74.6~88.0%)だったりと、一歩詰め切れない場面が多くありました。

以上の点から、必ずしもアブソルを先発出しして、ボーマンダに繋げれば良いわけではないといえます。
中盤以降にアブソルを繰り出し、最後にボーマンダへつなげるという立ち回りも考えていく必要がありそうです。

ただ、先発出しして問題ないパターンとして、禁止伝説枠がドラゴン弱点の時が挙げられます。
この場合ならば「じしんかじょう」発動のボーマンダを止められず、三縦を決められる事も多かったです。


3.立ち回り
今回は鈍足起点づくり等への対処も兼ねて先発性能を重視したアブソルにしました。
ある程度役割をこなしたら退場という場面が多かったのですが、対戦を振り返ってみるとアブソルを残しておくべき場面も何度かありました。

例えば黒馬上バドレックスであれば、ダイマックスを切られても「ふいうち」で対処でき、他にも削り切れなかった相手を確実に仕留める手段として「ふいうち」が欲しいと感じる場面はありました。

先発出し自体は問題ありませんが、体力1でも残っていれば他の仕事が残っている可能性が秘めているため、この立ち回りに関してはまだまだ勉強する必要がありそうです。

他にも今回の事で考えた事として、技構成やタッグを組むポケモン次第では中盤への繰り出しをしていくのもありだと思いました。
もしかしたら次回以降はそういったアブソルも紹介していくかもしれません。


4.まとめ
最後にこのアブソルの役割を改めてまとめたものを記載します。

・「でんじは」によるダイジェット・高速アタッカーの機動力低下
・「ちょうはつ」による鈍足起点作りへの妨害
・「はたきおとす」による体力削り兼、持ち物無効化&判別
・上記三つを駆使し、ボーマンダ等のアタッカーが無双できる環境を整える
・「ふいうち」による黒馬上バドレックス等の牽制、処理


今までずっと敬遠してきた「きあいのタスキアブソル」でしたが、ダイマックスなども相まって今までで一番「きあいのタスキ」が使いやすい環境になっていると思います。

特に選出に迷った際とりあえず繰り出せるというのは大きいかもしれません。
アブソルを育ててみたいけど活躍させられるか不安な方にもお勧めできる一匹です。


今回はこれで以上になります。
また動画の方も投稿しましたので、こちらで実際の立ち回りなどを参考にしていただければと思います。
ありがとうございました。

ニコニコ版


Youtubeは→こちら




アブソル研究室 ~第四回 強運ピントBS振りアブソル~

どうも、カビ丸です。
四回目となります今回は、アブソルの育成論となります。


【目次】
Ⅰ.型紹介
1.経緯
2.持ち物について
3.技について
4.耐久について

Ⅱ.パーティメンバーについて
1.ラティオス
2.ドリュウズ
3.ウインディ
4.ウォッシュロトム
5.エルフーン

Ⅲ.使用感
1.選出機会について
2.アブソルと併せて選出したポケモン
3.火力について
4.耐久について
5.技構成について
6.まとめ


Ⅰ.型紹介

実数値:H149-A167-B103-C78-D81-S126 (レベル50時)
努力値H68-A12-B180-C0-D4-S244
性格:いじっぱり
特性:きょううん
持ち物:ピントレンズ

素早さ調整
ダイジェット一積:最速エースバーン抜き(最速119族)


1.経緯
このアブソルの育成を思い立った経緯とコンセプトについてお話します。

剣盾に入って私がランクマ用に育成したアブソルは、最初はダイマックス前提、その次はダイマックスを想定しないアブソルでした。

最初の子は持ち物が「じゃくてんほけん」というのもありますが、あまりにもダイマックス以外の状況を想定しなさ過ぎてしまった事、アブソルのサポート役が完全にサポートする以外の役割がなかった事などから、私では上手く扱う事ができませんでした。

次の子は第二回で紹介したポリゴン2潰しのアブソルで、役割対象を明確にし、しっかり仕事をこなしてくれる印象でした。

上記二匹を育成し戦ってみて、私の中で「ダイマックスを使っても使わなくても戦えるアブソル」を育ててみたいと思い、今回の型を思いつきました。


2.持ち物について
今回の子の持ち物は「ピントレンズ」で、急所ランクを一つ上げるものになります。
アブソルのとくせい「きょううん」と併せる事で急所ランクが+2となり、全ての攻撃技が急所率50%になります。

これに急所に当たりやすい技を採用すれば、その技に限り急所率100%になるのですが、ダイマックスを使う事も視野に入れた今回の型では採用スペースはありませんでした。

勿論急所率50%という事で博打である事に変わりはないのですが、今作のダイマックスによる耐久力向上と、ダイマックス技によるタイプ一致技の火力増強はこの仕様とマッチしており、試行回数を稼ぎやすい上、急所に当てた時のリターンが今まで以上に大きい点が魅力です。

もしかしたら中には「いのちのたま」を持たせた方がいいんじゃないかと思う方もいると思います。
ですので、それぞれのメリット・デメリットを簡単にご紹介します。

ピントレンズ
メリット
・急所補正で威力が1.5倍
・相手の防御上昇ランク補正、リフレクターの無効化
・スリップダメージがない

デメリット
・50%で補正がかからない
・とくせいによっては無効化される


いのちのたま
メリット
・必ず威力が1.3倍になる
・とくせいによって無効化されない

デメリット
・スリップダメージがある(最大HPの十分の一 ※ダイマックス時は実質二十分の一)
・リフレクター等の影響を受ける


どちらも良い点悪い点はあるため、どちらも採用価値はあるのですが、「いのちのたま」のデメリットと急所の威力補正から「ピントレンズ」を採用しました。

というのも、アブソルの耐久力はやはり全体を見ても低い水準にあり、耐久調整してもギリギリ高火力のタイプ一致等倍を耐えられる位の耐久しか得られません。
そうなると、「いのちのたま」のスリップダメージが馬鹿にならず、ダイマックス三ターン持たない場合もあり得ます。
博打になるとはいえ、50%でスリップダメージ無しで火力を引き上げられる点はアブソルのギリギリでやりくりする耐久とマッチしています。

それに加えて「きょううん+ピントレンズ」の戦法は現状アブソル以外でトゲキッスケンホロウしかできず、物理特殊の違い、タイプの違いもあり、差別化もほとんど気になりません。

以上の観点から、「ピントレンズ」の採用に至りました。

3.技について
技の採用理由と火力についてお話していきます。
ダメージ計算に関しては

1 剣舞積み無 急所無 → 剣無急無
2 剣舞積み無 急所有 → 剣無急有
3 剣舞一積み 急所無 → 剣有急無
4 剣舞一積み 急所有 → 剣有急有


四つの観点を記載させていただきます。


つるぎのまい

今回のアブソルはアタッカーとしての役割を持たせているため、如何に火力を上げていくかがカギになります。
「きょううん+ピントレンズ」で急所率50%になりますが、それだけだとダイマックス環境ではアタッカーとして心もとない火力です。

つるぎのまい」は一回使うだけで攻撃力が二倍となる優秀な積み技です。それに急所が乗れば、通常時の約三倍の威力になります。

実は今回のアブソル、性格補正にかけている以外ほとんど攻撃に努力値を振っていません。
きあいのタスキ」を持たせられない以上、耐久面を補強する必要があり、必然的に努力値に割く余裕がなくなってしまっているのが現状です。
それでも「つるぎのまい」と急所による威力は攻撃力に努力値を全振りした時と今回の場合でほとんど倒せる範囲に差がありません。

積みの起点を作る、もしくは見つけ出す必要はありますが、今回のアブソルにとってなくてはならない技になります。

またダイマックス時の「ダイウォール」ベースにもなる点も優秀です。


・ふいうち

ダイマックスを使用しない場合のメインウェポンです。

ダイマックスが切れた後も素早さの抜けない相手に対し、散り際の攻撃としても使えます。
尚、ダイマックス時に「ふいうち」ベースの「ダイアーク」は使用しないので、ダメージ計算は全て非ダイマックス時の計算になります。

また、相手ポケモンも非ダイマックス時のダメージ計算となりますが、ダイマックスした場合は表記されている割合の大体半分と考えていただければ大丈夫です。

ダメージ計算
H4振り霊獣ランドロス
剣無急無 36.4〜43.6%   確定三発
剣無 55.2〜65.5%   確定二発
急無 72.7〜86.1%   確定二発
 109.1〜129.1% 確定一発

H4振りカミツルギ
剣無急無 33.3〜40.0%  確定三発
剣無急 49.6〜60.0%  乱数二発
急無 65.2〜77.8%  確定二発
 98.5〜116.3%  乱数一発

H4振りエースバーン(等倍時)
剣無急無 44.9〜53.8%   乱数二発
剣無急 67.9〜80.8%   確定二発
急無 89.1〜105.8%  乱数一発
 134.6〜158.3%  確定一発

H252振りメタグロス
剣無急無 48.1〜57.8%   高乱数二発
剣無急 71.7〜86.6%   確定二発
急無 94.1〜112.3%  乱数一発
 142.2〜167.9%  確定一発

H4振りウオノラゴン
剣無急無 33.1〜39.8%  高乱数三発
剣無急 50.6〜59.6%  確定二発
急無 65.7〜78.3%  確定二発
 99.4〜117.5%  乱数一発


・じごくづき

ダイマックス時のメインウェポン。
ダイマックス時の場合は「はたきおとす」の方が威力性能共に優秀ですが、ダイマックスする場合「じごくづき」の方が「ふいうち」や「はたきおとす」と比べて威力が10上です。
この10の違いで倒せる範囲がグッと変わる事もあるため、採用しました。

ダメージ計算(ダイマックス時 ダイアーク 威力130)

H4振りエースバーン(ダイマックス・キョダイマックス)※等倍時
剣無急無 41.3〜49.0%   確定三発
剣無急 62.5〜73.4%   確定二発
急無 82.7〜97.4%   確定二発
 124.0〜146.2% 確定一発
※いじっぱりA252振りアブソルの場合でも急無のダメージ量は98.4〜116.3%で確定一発に持っていく事は出来ません。

H4振りサンダー(ダイマックス)
剣無急無 35.5〜41.8%   確定三発
剣無急 53.0〜62.7%   確定二発
急無 70.3〜83.0%   確定二発
 105.5〜124.5% 確定一発

H4振りカミツルギダイマックス)
剣無急無 30.4〜35.9%  確定三発
剣無急 45.6〜53.7%  乱数二発
急無 60.0〜71.1%  確定二発
 90.4〜106.7%  乱数一発

H252振りブリザポス
剣無急無 39.6〜46.9%   確定三発
剣無急 59.4〜70.0%   確定二発
急無 78.7〜93.2%   確定二発
 118.8〜139.6% 確定一発

H252振りカイリュー(マルチスケイル発動時)
剣無急無 27.3〜31.8%  確定三発
剣無急 40.4〜48.0%  確定三発
急無 53.5〜63.6%  確定二発
 80.8〜95.5%  確定二発

HB特化カバルドン
剣無急無 31.2〜36.7%  確定三発
剣無急 46.5〜54.9%  乱数二発
急無 61.4〜72.6%  確定二発
 92.1〜108.8%  乱数一発


・とびはねる

アブソル唯一の素早さ上昇手段。元技の関係もあり、威力も高い点は優秀です。
ただタイプ不一致のため、確実に相手を落とせるタイミングで使用できればいい位に考えた方がよいかもしれません。

今回のアブソルでは先述した通り、一回使用する事で最速エースバーンまで抜ける程度に留めています。
状況次第ではあえて使用しない事も視野に入れる必要があります。

ダメージ計算(ダイマックス時 ダイジェット 威力130)

HB特化オーロンゲ
剣無急無 31.7〜37.6%  確定三発
剣無急 47.5〜56.4%  乱数二発
急無 63.4〜74.8%  確定二発
 95.0〜111.9%  乱数一発

H252振りカプ・レヒレ
剣無急無 34.5〜40.7%   確定三発
剣無急 51.4〜61.0%   確定二発
急無 68.4〜80.8%   確定二発
 102.3〜120.9% 確定一発

H252振りゴリランダー(ダイマックス・キョダイマックス)
剣無急無 35.7〜42.5%   確定三発
剣無急 54.1〜63.8%   確定二発
急無 71.5〜84.5%   確定二発
 107.2〜126.6% 確定一発


4.耐久について
今回のアブソルは物理方面に大きく耐久を割いています。
今まで私が耐久振りアブソルを育成する時、物理型で育成する場合特殊耐久に大きく割く事が多かったのですが、思いの外、物理型を相手にしたい場面も多く、それらに対し一発耐えられる耐久が欲しいと思ったからです。

また、折角なら「きあいのタスキ」では耐えられないものを耐えておこうということで、半ば目安的な感覚ではありますが、「命の珠持ち陽気ドラパルトのドラゴンアロー」まで確定で耐える様にしておこう→ついでに多少の特殊耐久は持たせよう、という流れから今回の調整が決まりました。

ただ、それでもアブソル単体で活用するにはダイマックス環境は厳しい所があります。
如何に「つるぎのまい」を積むチャンスを見出すかがポイントになり、実際はこの努力値振りに加え、味方のサポートを加えていくのが基本となります。その点に関してはまた別項でお話します。

そんなわけでアブソルの耐久力で耐えられる範囲を大まかに記載します。
ダイマックス時と非ダイマックス時の二つを別々に記載します。


ダイマックス時 (実数値 H149 B103 D81)

ドラパルト
陽気A252振り@いのちのたま
ドラゴンアロー 41.6〜49.7%(一発分)
とんぼがえり  78.5〜92.6%

霊獣ランドロス
いじっぱりA252振り
じしん    79.2〜94.6%
とんぼがえり 75.2〜88.6%

ポリゴン2
図太いC無振り
れいとうビーム 35.6〜42.3%
トライアタック 47.0〜56.4%


ダイマックス時(実数値 H298 B103 D81)

エースバーン(キョダイマックス) ※特性:リベロ
陽気A252振り@いのちのたま
キョダイカキュウ       64.1〜75.8%
ダイナックル(とびひざげり 76.8〜91.6%
ダイジェット(とびはねる)  52.3〜62.1%

カミツルギダイマックス)
いじっぱりA252振り@いのちのたま
ダイソウゲン(リーフブレード 79.9〜94.3%
ダイナックル(せいなるつるぎ 74.2〜87.2%

ゴリランダー
いじっぱりA252振り@こだわりハチマキ
グラススライダー 48.7〜57.7% グラスフィールド

サンダー(ダイマックス)
ひかえめC252振り@いのちのたま
ダイジェット(ぼうふう)    82.6〜97.3%
ダイサンダー(10まんボルト) 76.2〜90.3%



Ⅱ.パーティメンバー紹介

ラティオス
実数値:H156-A85-B100-C182-D130-S178 (レベル50時)
努力値H4-A0-B0-C252-D0-S252
性格:おくびょう
特性:ふゆう
持ち物:きあいのタスキ

たまたまダイマックスアドベンチャーで捕獲した個体がA0個体だったので、折角なら育ててみようと思って育てました。
耐久振りをしたとはいえ、単体だと中々積む機会が難しいアブソルを補助するために「おきみやげ」を採用しました。

基本的には高火力の特殊アタッカーとして役割を持たせており、ある程度仕事をこなした後、アブソルに繋げていくのが理想の働きとなります。

「こごえるかぜ」は後続への素早さサポートと、相手のダイジェット積みを防止するのが主な役目です。



ドリュウズ
実数値:H186-A205-B80-C63-D85-S140 (レベル50時)
努力値H4-A252-B0-C0-D0-S252
性格:いじっぱり
特性:かたやぶり
持ち物:こだわりスカーフ

アブソルとラティオスだとフェアリーがあり得ない位重いので、対フェアリー枠として採用。
カプ・コケコ、ミミッキュと大体のメジャーなフェアリーに強く出られる上、ついでにウツロイドにも強い点は魅力。
準速スカーフのため、最速ドラパルトが抜けませんが、最速ウオノラゴンより1速いため、ウオノラゴンの後出しを許しません。

ただトゲキッスに対してはダイマックスされると攻撃を耐えられ、「じゃくてんほけん」の餌にされてしまうため、対トゲキッスへの立ち回りは少々考えさせられます。


ウインディ
実数値:H197-A117-B145-C121-D100-S115 (レベル50時)
努力値H252-A0-B252-C4-D0-S0
性格:ずぶとい
特性:いかく
持ち物:たべのこし

パーティ全体がカミツルギフェローチェ、ゴリランダー辺りの通りが良いため、それらへの対処として採用。
特筆する必要ない位シンプルな物理受けウインディですが、「おにび+いかく」により、アブソルの後出しをしやすくする役割も副次的についてくるため、思いの外アブソルとの相性が良かったりします。



ロトム(ウォッシュ)
実数値:H157-A76-B128-C158-D140-S107 (レベル50時)
努力値H252-A0-B4-C148-D100-S4
性格:ひかえめ
特性:ふゆう
持ち物:オボンのみ

上記のポケモン達だけではカプ・レヒレテッカグヤカバルドンが重く、それらを一度に見られるポケモンとして採用。ちなみに色違いなのは完全に事故。
Cの努力値はH252振りカバルドンハイドロポンプで確定一発調整。
カプ・レヒレ意識のため、特殊耐久に多めに努力値を割いています。ついでにトゲキッスの対処もできる点も優秀です。



エルフーン
実数値:H165-A72-B105-C112-D126-S136 (レベル50時)
努力値H236-A0-B0-C116-D156-S0
性格:おだやか
特性:いたずらごころ
持ち物:イバンのみ

パーティ枠が余り、どうしようかなーと思っていた所に以前見かけた育成論を思い出し、丁度いいと思い採用。
相手のダイマックスエースのダイマックス枯らし、ウーラオスやポリゴン2等の対処が主な役割です。
「みがわり」と「がむしゃら」をしているだけで強いのは中々反則だと思う。

許可を取っていないので、このエルフーンの育成論を書いたブログを載せる事は出来ませんが、2021年1月現在Googleで「変態型エルフーン」で検索すると一番上に出てきますので気になった方は是非検索してみてください。色々誤解されそうな検索ワードだから許可貰った方がよかった気がする
私がここで書くよりもずっと詳しい話が読めますので、お勧めです。


Ⅲ.使用感

実際にこのアブソルとパーティメンバーでランクマッチに潜ってみました。


1.選出機会について
仕方がないというべきか、相手にフェアリータイプが多い時は正直選出できませんでした。
特にトゲキッス、カプ・コケコ、カプ・レヒレミミッキュ辺りが複数いると辛いと感じました。
フェアリーが一体だけなら裏でカバーができるため、選出するタイミングは何度かあったので、フェアリーが一体又はいないときには積極的に選出していけると思います。


2.アブソルと併せて選出したポケモン
圧倒的にラティオスが多く、次いでウインディと併せる事が多かったです。
流れとしては

ラティオスで相手のポケモンをある程度削る又は倒してから「おきみやげ」で退場し、アブソルで「つるぎのまい」を積む機会を作る

ウインディの「いかく+おにび」で相手の攻撃力を下げ、ある程度場を荒らしたところでアブソルを後出しし、「つるぎのまい」を積む機会を作る

のどちらかのパターンになりました。
なので単体でアブソルが積む事はほとんどなく、上記の流れからダメージを半分以下に抑え、余裕を持った状態でダイマックスを切る形になりました。
実際、そのHPの余裕があったおかげで勝てた試合も多く、耐久振り自体は正解だったと思います。


3.火力について
性格補正かけときゃ後は「つるぎのまい」と急所で大体叩きのめせるのでは?と思いましたが全く以てその通りでした。
剣舞急所ダイアークの火力の爽快感がここまで凄まじいものだとは……相手のダイマックスや高耐久ポケモンが一撃で吹っ飛ぶ様はやみつきになりそうです。

また、「ふいうち」も低耐久のダイマックス相手なら半分以上削れ、後続の選出によっては対処が楽になりそうだなと感じました。

反面、やはり50%という博打になってしまう点は欠点でもあります。
「ダイアーク」が等倍で入る相手ならまだなんとかなりますが、例えば同じ悪タイプや、フェアリー等を相手にしなければならなくなった時、「ダイジェット」を使わざるを得なくなります。

その時に急所に当てられなければ倒しきれず、ダイマックスターンを消費してしまい、相手の後続のダイマックスからの「ダイウォール」できっちりターンを稼がれてしまうという事態もありました。

「ダイジェット」を使って三縦を狙う体制に入る場合、相手を如何に削り、つなげていくかが課題になりそうです。


4.耐久について
今回は「ダイジェット」を積むダイマックスエースとしての役割も持たせていたため、素早さに努力値を割かねばなりませんでした。
その関係でHP振りだけだと心許ないため、防御か特防どちらかを厚くする方向で育成をしました。物理方面に特化させた理由は先述した通りです。

その耐久とラティオスウインディの働きもあって、安定して「つるぎのまい」を積む機会が得られ、勝ちにつながった試合もありました。
そのため今回の耐久振りはこれはこれで一つの正解だと感じたのですが、如何せん確実に倒したい相手が明確になっておらず、どこかまとまりのない調整になってしまった様な気がします。
もしかしたらもっと良い耐久調整先があったかもしれないので、これは今後の課題としていきたい所存。

そして完全に前回の育成論で言った事と矛盾した育成を行ってしまっていますが、それはそれとして活躍していたので、まぁ考え方とかそういうのって色々こなしていく内に変わるよねって事ですみませんでした()


5.技構成について
ダイマックスを使用するアブソルという観点から見た場合、ランクマッチで戦う分には今回の技構成が一番なのではないかと私は思います。
悪タイプと飛行タイプの範囲が優れており、両方半減できる相手はそもそもアブソルで相手にしてはいけないポケモンです(カプ・コケコ等)。

悪技も「じごくづき」ベースだからこそ落とせる相手も多いため、ダイマックスを使用するならば外せない技です。
また、ダイマックスを使用しない場面も出てくる際、「ふいうち」は生命線です。無論ダイマックスをした場合も、ダイマックスが切れた後に使用する機会もあるため、この二つは外せません。

アブソル自身の攻撃範囲は非常に広いですが、悪技の通りが良く、今回の様に「つるぎのまい」や急所等、火力を底上げする戦い方ができるため、抜群の取れる範囲を広げる事を意識しなくても良いと感じしました。


6.まとめ
最後に今回のアブソルについて大まかなまとめです。

良い点
・「つるぎのまい」と急所が乗った時の火力の高さ
・耐久振りに味方のサポートも含める事で二発以上耐える状況が大きく増える
・50%の勝ち筋を常に残し続ける

悪い点
・急所に当たらなかった時のダイジェットの火力が乏しい
・50%の博打を常に打ち続ける
・フェアリーが多いと選出しづらい


良い点、悪い点の両方に急所率について言及しましたが、この点については人によって判断が分かれるのではないかと思います。
相手がどれだけ耐久を上げようとも50%の理不尽で無駄させてしまえると考えるのか、50%の運試しをし続ける不安定な戦法と捉えるかはその人次第です。


この記事を書いている時2021年1月、次回のシーズンでは禁止伝説が解禁されます。
正直今回の型でどこまで禁止伝説に通用するか分かりません。
少なくとも1月のシーズンのルールでは十分通用するアブソルである事が確かめられましたので、機会があれば是非育ててみて下さい。
もしくはこの型をベースに色んな調整が派生していってくれればと思います。

今回はこれで以上となりますが、久しぶりに動画を投稿しましたので、実際にこのアブソルの活躍ぶりを目に焼き付けて下さい。

ニコニコ


Youtubeは→コチラ 



それではまた次回お会いしましょう、さようなら。

アブソル研究室 ~第三回 最高に楽しい剣盾野生アブソル厳選~

 

この記事を開いたという事はアブソルの野生厳選をしたいという事だと思いますので、最後までじっくりと読んでください。



普段アブソルの育成論を投稿しているこのブログですが、今回は趣向を変えて野生厳選についてお話していこうと思います。


そもそも何故野生厳選に思い至ったか、剣盾以前の世代だと野生ポケモンは完全ランダムエンカウント、何が出るのかその時まで分からない状態でした。
今作からシンボルエンカウントになり、出現するアブソルもシンボルエンカウントです。
まぁ何が言いたいのかというと、

野生で厳選してもずっとアブソルを眺め続ける事が出来るということです。



大変眼福です、これをやらない理由がどこにあるというのか。今まで散々野生厳選に涙を拭ってきた経験(エメラルド野生色アブソル厳選成果2021年1月時:色ナゾノクサ1匹 色マリル2匹 グラエナ4匹)からすると、実質アブソルだけに出会えるこの環境のなんと素晴らしい事か。

それに併せて野生厳選のみ手に入れる事の出来る「証」も注目すべき点。
色違い手に入れたいし、ついでに証も欲しいし、なんなら証付き色違いアブソルが手元に来れば万々歳、後アブソルは沢山いてくれるだけ幸せ、ということで野生厳選に着手しました。



~目次~
Ⅰ.準備する事
Ⅱ.出現ポイント
Ⅲ.お勧めの固定シンボル厳選ポイント
Ⅳ.野生で出現しない日は
Ⅴ.戦果報告



Ⅰ.準備する事

まずは剣盾で出現するアブソルの情報を確認しましょう

タイプ:あく
とくせい:プレッシャー きょううん
レベル:60~67
覚える技:ふいうち つるぎのまい みらいよち ほろびのうた
捕捉率:30
出現率:1~10%(場所によって変動)

出現環境
天候:あられ

捕獲に際し、気をつけなければならない点が滅茶苦茶多いです。
捕獲大変です。
大変すぎて愛おしいです。

1:とくせい
「きょううん」は問題ないのですが、「プレッシャー」が地味に厄介です。
基本PPが10以下の技を使わなければならない場合、すぐにPPが枯れるのでこまめな回復、戦闘中のPP管理が必須になります。


2:技
タイプ一致の「ふいうち」に加え火力増強の「つるぎのまい」があり、思わぬダメージをくらう可能性があります。
しかし、それ以上に厄介なのが「ほろびのうた」です。使われたら最後、三ターンで決着をつけなければなりません。失敗したらその子とは二度と会えません。


3:捕捉率

 
 
 
アブソルは クイック投げても 捕まらない

すぐに出てきて ほろびのうたが
 
 
 


アブソルの捕まえにくさは伝説を除けばトップクラスに入る捕まえにくさです。
如何に体力を削り、状態異常にし、捕まえやすいボールを使うか、当たり前の所ですが、気を抜いてはいけません。本気で向き合いましょう


4:出現率
アブソルは出現率も低いです。
基本ほんとんどのポイントで5%、高くても10%(しかも一か所だけ)です。
ただこの点に関しては、シンボルエンカウントのためそれほど気にならないと思います。
また、ポイントによっては固定シンボルでも出現する点も◯。


5:天候
なんだかんだこれが一番厄介な要素。

アブソルが出現する天候は全て「吹雪」の時のみです。
要は戦闘時「あられ」になります。


勿論「こおり」タイプでもなければ「ぼうじん」もないアブソルは霰ダメージを食らってしまいます。
対策せずに「みねうち」なんぞしようものならその場で倒れてしまいます。


以上がアブソル捕獲に際し気をつけなければならない点です。
それらを踏まえた上でアブソル捕獲用のPTを紹介します。

~捕獲用PT~

アブソルにはアブソルをぶつけましょう


というわけで内訳は「捕獲要員アブソル4匹 ものひろい要員2匹」です。
何故アブソルを採用したのか、理由は様々ありますが、考えてみましょう


画面にアブソルしかいないの最高じゃないですか????

雪原に降り立つ二匹のアブソル、風流ですね。


という想いもありますが、実務的な面でもアブソルを採用した理由はきちんとあります。

野生のアブソルの技構成をみると、攻撃技は「あく」と「エスパー」のみ。
アブソルはどちらも半減または無効に抑える事ができます。

また、アブソルの特性の中には「きょううん」と「せいぎのこころ」があり、特に「せいぎのこころ」は相手の「ふいうち」に合わせて攻撃力を上げられるので一回の「みねうち」でHP1まで持っていく事ができます。

それだけでなく、アブソルの覚える技で野生アブソル捕獲の難点を全て解決してくれます。

そんなわけでアブソル達の技構成と意図を紹介します

技以外の情報
特性:せいぎのこころ or きょううん ※プレッシャーは厳禁!!
努力値AB252振り
持ち物:あついいわ


ちょうはつ

アブソルの「つるぎのまい」「ほろびのうた」を封じます。

最初のターンにこれを使うのが必須です。
クイックボールなんぞ投げてる場合じゃありません。

「ほろびのうた」を完全に封じる事が出来ますが、効力が3~4ターンのため、ターン管理を怠ると「ほろびのうた」を使われるので注意しましょう。


でんじは

捕獲率を上げるための状態異常技兼、野生のアブソルのPPを節約させる技。
アブソルは相手を「ねむり」にする技を覚えないので、これが限界です。
25%で動けなくなるので野生の子のPP消費を抑える事も出来ます。
尚よく外す模様。


にほんばれ

「あられ」対策。
野生のアブソルが「あられ」のスリップダメージで落ちない様にする技です。
ターンに制限がありますが、「あついいわ」を持たせることで8ターンまで引き延ばす事ができます。
また、「にほんばれ」が切れると「あられ」に戻りますが、戻ったターンにスリップダメージはありませんので、また「にほんばれ」を使えば野生のアブソルが倒れる事はありません。


みねうち

捕獲の代名詞。
しっかり「にほんばれ」を使った後に使用しましょう。「あられ」状態でやるとそこで試合終了です。
ただ向こうのアブソルの耐久方面の性格個体値次第では体力を赤ケージまで持っていけない事もありますので、その時は二回使用する事になります。
しかし先述した通り、特性が発動した場合は確実に体力を1にまで持っていけます。


以上の事から、状態異常を撒きつつ、HP1まで削り、天候と「ほろびのうた」による事故要素を排除する事ができるため、アブソル四匹同じ技構成で組み込んだPTが出来上がりました。

尚、今回はひたすらアブソルを捕獲する事を目的にしています。
色違いだけ捕獲する、固定シンボルで証粘りをする、という場合は「ぼうじんゴーグル」をトリックするという方法もあるので用途に応じて好きな方を選択すると良いでしょう。


~捕獲までの流れ~
戦闘時の技の流れを如何にまとめます。

手順1.「ちょうはつ」使用(ほろびのうた対策)
手順2.「でんじは」使用(外した場合はもう一回使うか、手順3へ)
手順3.「にほんばれ」使用
手順4.ここで「ちょうはつ」の効果が切れた場合は「①ちょうはつ」を、効果が残っていたら「②みねうち」使用
手順5.①の場合は「みねうち」、②の場合は「ちょうはつ」使用
手順6.体力が赤ケージまでいかなかった場合はもう一度「みねうち」、いっている場合はボールを投げる
手順7.捕まらなかった場合、「ちょうはつ」の効果や「にほんばれ」の効果が切れていなければボールを投げる、切れた場合は対応した技を使用する

※こちらの体力が減っている場合は手順2と手順3の順番を入れ替えても良いです。

上記の流れを汲んでいけばかなり安全に捕獲まで嗅ぎつけられます。
ただし「ちょうはつ」と「にほんばれ」はターン制限があるので、常にYボタンで状況確認を怠らない様にしましょう。



~オーラポケモンについて~

シンボルエンカウントで出るポケモンにはオーラが出ているポケモンがいます。
倒す又は捕獲するとWを獲得できる事と、個体値が2V以上確定、加えてタマゴ技をランダムで習得しているポケモンです。
シンボルエンカウントするアブソルもその例に漏れず、オーラ持ちが出現します。
その際の捕獲で気を付ける事を記載します。

1.すてみタックル
恐怖です。「みねうち」済みの時に不意にこれを使われたら泣きます。
要は反動技なので、使われるとアブソルの体力が減ってしまいます。
早めに出してくれるなら「みねうち」を使わずボールを投げまくるという手段に出られますが、こればかりは運になります。
この時専用に「ちょうはつ」持ちのゴーストタイプ辺りがいるといいかもしれません。

2.マジックコート
初手で不意に使われると「ちょうはつ」を跳ね返され、こちらが変化技を使えなくなるという恐ろしい技。
これでアブソルに「ほろびのうた」が消えていなかったら最悪3ターンで決着を着けなければならないので精神的によろしくありません。


とにかく以上の二つがオーラ持ちアブソルの怖い点になりますので、ご注意ください。
もしかしたらオーラ相手にはクイックボールを投げてしまうのも手かもしれません。


~捕獲に使うボール~

リピートボール

一度アブソルを捕まえたことがあるのなら、基本このボールが安定です。
どのタイミングでも使えますので、ただ捕獲するだけならこれがお勧めです。

ダークボール

夜の時間限定ですが、アブソルにとても似合う上に捕獲率も良いのでお勧め。


尚この二つでも中々捕まらない時がありますのでご容赦ください。そんなアブソルも可愛いでしょう?



Ⅱ.出現ポイント
野生アブソルの出現ポイントは以下になります。

各地点の特徴、気を付ける点など解説していきます。


A.頂への雪道(アブソル出現率10%

アブソルが出現するポイントの中で最も出現率が高く、これといった障害もない絶好の捕獲ポイントです。
この地点が吹雪ならば必ずここで厳選しましょう。


狭い一本道で、草むらはなく、その場でポケモン達がポップします。
出現するポケモンもアブソルを除けばユキハミ、モスノウ、タブンネと追いかけてくるポケモンもおらず、じっくりとアブソルを探索する事が出来ます。


出現率も一番高い事もあり、時には一度にこれくらいアブソルが出現する事もあります。

エデンとは正にここを指すんだと思いましたね



B.雪中渓谷(アブソル出現率5%

比較的回りやすい草むらと固定シンボルの多さが特徴的なポイントです。


草むらによるシンボルエンカウントを狙う場合は、ワットショップからすぐの草むらが比較的広く、回りやすいのでお勧めです。
それでも5%なので、中々出会いにくい事には変わりないのですが。

~気を付けるポケモン

ツンベアー

この地点には「ツンベアー」が出現します。
ボーっとしていると追いかけられて勝手に戦闘が始まってしまいますので気を付けましょう。
意外と追いかけてくるスピードが速いです。

ユキハミ

追いかけては来ませんが、草むらの陰に隠れて見えにくく、アブソルを見つけたと思って進んだ先にユキハミがいて戦闘が始まるなんて事故もあります。こんな時に色違いとか出られたら泣きたくなりますね。私はまだ出ていませんが。


~固定シンボルポイント~

雪中渓谷のアブソルの固定シンボルは全てワットショップの地点から真っすぐに頂上へ登っていく一本道の間に出現します。
ですので、レジアイスのいる遺跡側には一切出現しないので覚えておいてください。

一匹目

草むら厳選地点のすぐ脇にいます

二匹目

草むらと畑の間、一匹から更に登ってすぐになります

三匹目

二匹目から更に登り、画面の奥に見える草むらのある地点、その側にいます


C.巨人の寝床(アブソル出現率5%

このポイントはマップがとにかく広い、その分固定シンボルの出現数もトップ(4匹)になります。
まずは固定シンボルの捕獲ルートから紹介します。

~固定シンボル捕獲ルート~

1:レジスチルの遺跡がある地点に飛びます



2:そのまま直進すると一匹目がいます


3:一匹目捕獲後更に直進し、固定シンボルのグレイシアの側を通り抜けます


4:池のある道を通ります


5:その先に二匹目がいます


6:二匹目捕獲後更に直進し、雪中渓谷との境界に三匹目がいます

この地点については面白い仕様があるため、別途解説します

7:空を飛ぶタクシーでレジロックのいる遺跡へ向かいます



8:ダイの木のある地点を繋ぐ川まで進みます

近くに巣穴もあります

9:木の実の木のすぐ側に四匹目がいます


以上で巨人の寝床にいる固定シンボルのアブソルを網羅できます。


~草むらでの厳選、気を付けるポケモン

ここでのシンボルエンカウントを狙う場合、草むらの地点は多いですが、私個人は四匹目の固定シンボルの側にある草むらを利用しています。

「?」浮かべるアブソル可愛い

また、気を付けるポケモンは以下になります

イシヘンジン

直接向かってくることはありませんが、とにかくデカい。
そのためイシヘンジンが密集しているとアブソルが見えにくい上に、アブソルがいた場合イシヘンジンを避けて進むのが中々大変だったりします。

ニドラン♂

小さい上にぶつかるまで追いかけてくるので気が付かない内に戦闘に入っていたり、なんてこともしばしば。衝突事故しやすいので注意を。


D.巨人の靴底(アブソル出現率5%

ここには川岸に一匹固定シンボルがいますので、その捕獲はしておくと良いでしょう。
ただしここでの草むらのシンボルエンカウントはあまり期待できません。

草むらの範囲が狭くて中々姿を見せない事と、細長い道になっていて安全に回るのが難しい点があるためです。
特に巨人の寝床と繋ぐ一本道は凶悪で、ここでアブソル厳選をするのは苦行だと思います。

画面の圧が強すぎる


E.三つまたヶ原(アブソル出現率1%

 
ここで厳選する位なら「ねがいのかたまり」投げ込んでレイドバトルするか、ダイマックスアドベンチャーで色狙いした方が何億倍も建設的です。
この地点に吹雪が吹いても実質「アブソルの出現しない日」です。
 


理由は記載の通り、アブソルの出現率が1%なのに加え、草むらが狭い、とにかく狭い。
しかも出現するポケモンがでかい。良い所なしです。


一応このためだけに一匹だけ捕獲しましたが、もうここで厳選はしたくないです。


F.凍てつきの海(アブソル出現率5%

次のポイントは凍てつきの海。ここは先程までの二地点と違い、比較的捕獲に適した場所になります。


厳選場所は海にポツンと浮かぶ小島にある草むらです。
固定シンボルはいないので、この周囲をグルグルと回りながらアブソルを探すのが基本となります。

~注意するポケモン

クレベース

デカい、とにかくデカい。突然目の前にこの巨体がポップする事もあるので、そうするとうっかり衝突事故を起こす事があります。
それと画像の様に密集する事もしばしばあるのでアブソルを探しにくいのも厄介。

プロトーガ

こちらは草むらに隠れてしまうため、気付かずにうっかり衝突してしまう事があります。

ツンベアー
※画像は雪中渓谷のもの
凍てつきの海にも登場。追いかけられます。


G.いにしえの墓地(アブソル出現率5%

草むらのシンボルエンカウントで出現します。
いにしえの墓地が吹雪の日は、巨人の寝床も吹雪になっているため、あまり目立たないポイントです。
出現率にも変わりはないので、捕獲場所に拘りたい時ぐらいじゃないとわざわざ赴かない場所だと思います。


草むらは狭いので見回りやすい点は評価できます。


H.氷点雪原

最後に紹介するのはこの地点。
実は草むらでアブソルが出現する事はありません。
ただし、ここには一匹だけ吹雪の日に固定シンボルで捕獲する事が出来ます。


場所はフリーズ村の拠点からレジスチルの遺跡へ続く道を真っすぐ進んだ先になります。



Ⅲ.お勧めの固定シンボル厳選ポイント

草むらによるシンボルエンカウントではなく、固定シンボルでの厳選を好む人もいるでしょう。
固定シンボルであれば、欲しい証の固定ができたりしますので、ボールも拘りたい場合は固定シンボル厳選もいいでしょう。
出現ポイントは先述した通りになりますが、ここで個人的にお勧めの固定シンボル厳選ポイントがあります。

そこは雪中渓谷と巨人の寝床の境界に位置する地点の固定シンボルです。

尚、そのポイントには条件があります。
それは、雪中渓谷が「吹雪」、巨人の寝床が「吹雪や雪以外」の天候の時です。


この時雪中渓谷側から巨人の寝床へ向かうと、そこの固定シンボルが雪中渓谷側の天候に即したポケモンがポップするようになっています。
つまりどういうことかというと






この条件を満たした時、唯一「あられ」以外の天候でアブソルを厳選する事ができるんです。
これで「にほんばれ」のターン管理の必要がなくなり、「ちょうはつ」のターン管理だけ気を付けてじっくりと厳選する事ができます。

勿論成立条件が限られているため、タイミングが合わない場合も多いので、条件が噛み合ったらラッキー位に考えていただければと思います。
尚、天候は吹雪いていませんが、この条件でもゲットできる天候証は「ごうせつのあかし(吹雪時の証)」になりますので、残念ながら「ごうせつのあかし」以外の天候証アブソルを厳選する事は不可能となっております。



この条件を利用して粘った子です。ラブラブボール入り。可愛い


ところで、固定シンボルの厳選方法が分からないという方も中にはいらっしゃると思います。

そんな方はジュニーさんという方が投稿した記事、種族統一勢に捧げる、証集めのすゝめ(タイトルにリンク貼っております)を是非、ご一読ください。
※本人に掲載許可はとっております。この場を借りてお礼を申し上げます。

固定シンボル厳選の方法だけでなく、証集めに関するあらゆるノウハウが分かりやすく記されておりますので、アブソル以外の野生厳選も考えている方にもお勧めです。



Ⅳ.野生で出現しない日は
さて、これまで野生厳選の話をしてきましたが、残念ながらアブソルが野生で出るのは最初に申した通り「吹雪」のみ。
そのため出現ポイントのどこも吹雪いていないなんて状況が数日間続く事もざらにあります。正直ちょっと殺意を覚える

そういう日でも厳選したい場合、方法は二つです。

1.巣穴に「ねがいのかたまり」を投げ入れてレイドバトルする
2.ダイマックスアドベンチャーに潜って探す




どちらも厳選ついでに報酬ももらえるので副次的な収入を加味しても悪い選択肢ではありません。
更にダイマックスアドベンチャーは色違い遭遇率が高いので、色アブソルを狙いたい人は積極的に狙っていくと良いでしょう。

一応、レイドバトルを狙う方向けにアブソルの出るポイントをお伝えします


1.フリーズ村の拠点から画像の地点に立つと見える、草むら側に見える巣穴へ向かう


2.画像の巣穴に「ねがいのかたまり」を投入


3.アブソルが出ます


尚、巣穴自体は悪タイプの巣穴なので、アブソル以外にも「オーロンゲ」「マニュ―ラ」等が出現します。


ダイマックスアドベンチャーにつきましては、マックス鉱石を対価に道中のポケモンのルートを固定する方法があります。それにより、鉱石がある限り、色違いが出るまでアブソルの捕獲チャレンジが出来ます。
ざっくり流れを解説すると


1.道中にアブソルが出るまでダイマックスアドベンチャーを繰り返す
2.アブソルを見つけたら、捕獲し、ポケモンを連れ帰る画面まで進める(この時最後まで到達できなくてもOK……だったと思います)
3.色違いじゃなければそのままリセット
4.再び起動し、同じ伝説のポケモンを指定すれば、リセット前と同じルートが出現する(伝説のポケモンを指定していなければ”指定しない”を選べば良い)
5.二回までは無償で挑めるが、三回目以降マックス鉱石を初めは2個、以降繰り返す毎に1個ずつ増え、最大10個取られる


Nintendo switchを二台以上持っている人はローカル通信で固定させたロムをホストにして参加する事で色違い捕獲のチャンスをより増やす事が出来ます。
また、リセットするのはホストだけで良いので、固定していないロムについては鉱石獲得、アブソルの捕獲もできるので、実質鉱石10個とアブソルを等価交換する事が出来ます。正に錬金術
マックスダイ巣穴産のポケモンダイマックスレベルも比較的高く、個体値も高いので、少し手を加えるだけで実戦向きのアブソルに育て上げる事もできます。



固定していない方のロムで捕獲したアブソル達です。素晴らしい眺めですよね。
※上の画像で色違いは一匹だけです。他は通常色です。


とてもかわいい



Ⅴ.戦果報告
最後に私が実際にアブソルの野生厳選を行って得られた結果を報告したいと思います。
色証アブソル捕獲が最終目的なのですが、ついでに色んな証も欲しいと思った事と、アブソル目の前にして逃げるのも倒すのも嫌だなと思って事故が無い限り、全て捕獲しました。
結果、1000匹捕獲しましたので、その内訳等お伝えします。

尚、ダイマックスアドベンチャーでルート固定した際のサブロム(シールド)側の数はカウントしていません。それを加えた場合、更に28匹(内色違い1匹)が加算されます。

使用ロム:ソード
捕獲数:1000匹
色違い:2匹(内ダイマックスアドベンチャー産1匹)
証持ち:197匹

☆証持ち内訳

時々みる証(ひとになれてる)55匹


◆暁の証(はやくにめざめた)14匹


◆正午の証(はらペコ)8匹


◆黄昏の証(そろそろねむい)1匹


◆正子の証(おねむな)31匹


◆豪雪の証(こごえふるえる)57匹


◆快調の証(ごきげんな)1匹


◆期待の証(ワクワクしてる)1匹


◆強面の証(いかつい)1匹


◆元気の証(げんきいっぱいの)1匹


◆高揚の証(やるきまんまんの)1匹


◆情熱の証(アグレッシブな)1匹


◆動揺の証(あわてんぼうの)3匹


◆能天気な証(なにもかんがえていない)2匹


◆不純の証(きどっている)1匹


◆不振の証(じしんのない)1匹


◆不調の証(どこかくたびれた)3匹


◆憤怒の証(プンプンおこる)1匹


◆朴訥の証(そぼくな)1匹


◆本能の証(あれくるう)2匹


◆優形の証(やさしげな)1匹


◆理性の証(ちてきな)2匹


◆冷静の証(クールな)1匹


◆微笑の証(ニコニコわらう)1匹


◆緊張の証(ドキドキしてる)1匹


◆見たことのない証(ひとをしらない)4匹



実はこれでもまだ捕まえていない証が何種類かありますし、色証アブソルにはまだ出会えていません。
ですので今後の目標としては

・捕獲可能な証のコンプリート
・色証アブソル捕獲
・人を知らないアブソル捕獲数六匹

辺りを目標にしつつ、気長に楽しもうと思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。


さあ、今日から野生アブソル厳選だ!



以上、アブソルが好きな一般人でした。

アブソル研究室 ~第二回 ポリ2潰し~

どうも、八世代用アブソルの記事も第二回を迎えました。

今回からアブソルの育成論を上げていきますので、アブソルの育成にお悩みの方などいらっしゃいましたら、数ミリ単位でもお役に立てれば幸いです。

挨拶はそこそこに、早速今回の型をご紹介します。


【型紹介】

実数値:H171-A165-B80-C85-D102-S107 (レベル50時)
努力値H244-A0-B0-C0-D172-S92
性格:いじっぱり
特性:きょううん
持ち物:オボンのみ

素早さ調整:4振り85族抜き

DLCでアブソルが解禁され、アブソルの習得技等を確認した上で一番最初に思いついたのが今回の型です。ひねくれてる?知ってます。

まずはこの型の育成に至った経緯を簡単にお話いたします。

1.経緯
私が冠の雪原でアブソルに出会い、捕獲してすぐに確かめたのは技の確認でした。

技マシンからレベル技まで、すぐに確認できるものは手早く済ませようと思っていたのです。
その中でアブソルが新規獲得した技は「エアスラッシュ」「インファイト」そして「きあいだめ」でした。

詳しい性能は第一回の記事で論じていますので、気になった方は「 アブソル研究室 ~第一回 八世代アブソル情報まとめ~」をご覧ください。

アブソルで種族統一(六匹同じポケモンで戦うルール)もしている私にとっては「エアスラッシュ」の習得も、シンプルに「インファイト」の習得も嬉しいものでした。

最初「きあいだめ」はそんなに気に留めていなかったのですが、ぼんやり考えている内にある事に気が付きました。



「……あれ?これ”あの技”と相性よくない?」



恐らくアブソル考察をした事のある方々ならお気づきでしょうし、前回の記事でも書いてあるのでお察しいただけると思います。

そう、「ばかぢから」です。

特性「きょううん」と併せればどんな攻撃も確定急所になる「きあいだめ」は「ばかぢから」のデメリットである攻撃ランクダウンを実質無効化する効果を持っています。

そのお陰で「きあいだめ」を使う前提なら「インファイト」よりもデメリットが少なく、扱いやすい技に変わるのです。

それに気づいた時には「ダイマックス」という新要素すら忘れ去る様に「きあいだめ」と「ばかぢから」を搭載したアブソルの考察を始めました。

で、私がアブソルを育成する際に一つ意識している事があり、「どんなポケモンを倒せるようにするか」という事です。

アブソル程大雑把に育成してはいけないポケモンはいません。
明確に対象を決めて、「そのポケモンに対しては安定して戦える」というのを作る必要があります。
それを軸に育成しないと中途半端に終わります。

勿論他のポケモンにも当てはまるものではございますが、アブソルはより顕著だと思っています。

 そんなわけで私が真っ先に注目したのが”奴”です。



みんな大好き耐久の要、ポリゴン2さんです。

しんかのきせき」が登場してから今日まで腐る事無く存在し続けている彼を今まで以上に楽に倒せるのではないか、そう思ってダメージ計算を回し、育成に落とし込んだのが今回のアブソルです。

なのでこのアブソルはポリゴン2潰しに特化した型であり、その点を踏まえた上で採用技や火力、耐久力を見ていただければと思います。

2.技について
このアブソルで採用した技について、採用した理由と大まかなダメージ計算を載せていきます。

・ふいうち
前作までは違い、メガアブソル程の素早さがないアブソルであればほぼ必須になる技です。

「きあいだめ」済みであれば確定急所の高火力先制技になるので、捨ての際の削り技としても優秀です。流石にダイマックスした相手を倒す程の火力は無いので過信はしない様に。

「ふいうち」単体でごり押すよりかは、アブソルより速い相手に対し、「ばかぢから」や「はたきおとす」を使用してから使うか、散り際に使っていくかが主になります。


ダメージ計算
H4振りラティオス
急所無:84.6〜100.0%
急所有:126.9〜150.0%

H252振りメタグロス
急所無:52.4〜62.0%
急所有:78.1〜93.0%

 
H4振りエースバーン(等倍時)
急所無:44.2〜52.6%
急所有:66.0〜78.8%


H4振りドラパルト
急所無:84.1〜100.0%
急所有:125.6〜150.0%

H4振りサンダー
急所無:38.0〜45.2%
急所有:56.6〜67.5%

H4振りウオノラゴン
急所無:33.1〜39.8%
急所有:50.6〜59.6%

・ばかぢから
対ポリゴン2必須技であり、先述した通り「きあいだめ」との相性が抜群の格闘技。

今回のアブソルはポリゴン2意識のため、特防に大きく努力値を割いており、攻撃後に特防が下がる「インファイト」では対ポリゴン2への安定性を落としてしまいます。

また、「ばかぢから」は攻撃ランクを下げる事にも意味があります。
というのも、攻撃・防御のランクが同時ダウンする事で「イカサマ」のダメージ量が変わらないというメリットがあります。

勿論急所に当たってしまうとその限りではありませんが、「イカサマ」を搭載している可能性のあるポリゴン2を相手にするにはうってつけの技です。

デメリットとしては「きあいだめ」を使うタイミングがないと使用後に攻撃を下げる事になる点ですが、こればかりは割り切る必要があります。


ダメージ計算
HB特化ポリゴン2@しんかのきせき
急所無:34.4〜40.6%(※輝石無:50.0〜59.4%)
急所有:51.0〜60.4%(※輝石無:75.0〜88.5%)
※特筆すべき点は、輝石込であっても、急所馬鹿力で確定二発圏内になる事です。性格補正をかけるだけで「ばかぢから」連打で強引に持っていく火力があります。

H252振りポリゴン2@しんかのきせき
急所無:46.9〜56.3%(※輝石無:70.8〜84.4%)
急所有:70.8〜84.4%(※輝石無:106.3〜126.0%)

H252振りヒードラン
急所無:60.6〜71.7%
急所有:90.9〜107.1%

HB特化ナットレイ
急所無:42.0〜49.7%
急所有:61.9〜74.0%

・はたきおとす
相手の持ち物を無効化に加え、持ち物所持時威力補正1.5倍になるアブソルのメインウェポンであり、ポリゴン2をより無力化させるためには必須の技。

ここで少しだけこの技の採用について深く掘り下げていきます。

ポリゴン2を倒すだけならば「きあいだめ」→「ばかぢから」二回で突破可能で、わざわざ「はたきおとす」をする必要はありません。残りの枠をサンダー突破に役立つ「ストーンエッジ」などにしても悪くはないですし、ダイマックス時の威力重視と火力が安定する「じごくづき」にしても良かったのですが、以下の観点から「はたきおとす」を採用しました。

実を言うと八世代に入り、アブソルに新たなライバルが出現しております。

そう、「ウーラオス(いちげきのかた)」です。

アブソルと同じ攻撃力で「ふいうち」を使え、アブソルより素早さが高いという目の上のたんこぶみたいな存在なのですが、そんなウーラオス実は「はたきおとす」を習得できません。

他にも違いはあるのですが、ここで論じる内容ではないのでまた別の機会でお話しできればと思います。
そんなわけでウーラオスとの差別化を図る意味で一つ理由となりました。


もう一点は単純に「はたきおとす」の性能が強いからです。
相手の持ち物を無効化し、且つ高火力のダメージを与えるというのは使われる側からすると思いの外厄介で、連打するだけでも相手の交換を縛る事ができます。
また、万が一の保証としてポリゴン2の「しんかのきせき」を無効化させられるだけでも後続での突破に可能性が生まれる点も無視できません。


最後の一点は、このアブソルでは基本ダイマックスを切らない事も挙げられます。

「はたきおとす」は追加効果ありきの威力のため、どうしても元の威力で威力が算出されるダイマックスとは相性が悪いです(それでも威力120はあるのですが)。
そしてポリゴン2の対処を主軸に置いているこのアブソルはダイマックスを切ると、格闘技は威力が下がり、「はたきおとす」で持ち物を無効化できないという、逆にポリゴン2の対処が難しくなってしまいます。

勿論ポリゴン2を突破した後はその限りではありませんが、主軸に置いているポケモンへの対処を考慮するとダイマックスを切らない戦い方が主になるため、追加効果の大きい「はたきおとす」が優先されました。


ダメージ計算(全て持ち物補正込で計算)
HB特化ポリゴン2@しんかのきせき
急所無:20.8〜25.0%
急所有:31.3〜37.5%

H252振りポリゴン2@しんかのきせき
急所無:28.6〜34.4%
急所有:43.8〜51.6%

HB特化クレセリア
急所無:43.2〜51.1%
急所有:64.3〜76.7%

H4振りサンダー
急所無:52.4〜62.0%
急所有:78.3〜92.8%

H252振りヒードラン
急所無:36.4〜42.9%
急所有:54.5〜64.1%

H252振りメタグロス
急所無:64.2〜77.0%
急所有:97.3〜115.5%

・きあいだめ
今回の型の要。そもそもこの技を使おうと思ったのがこのアブソルを育成した理由でもあります。一回使えば、特性「きょううん」と併せて全ての技を確定急所に変える事ができます。

しかしここで一つ「きあいだめ」の前に立ちはだかる技があります。

それはつるぎのまいです。

火力上昇率を見ても、急所の補正は1.5倍に対し、「つるぎのまい」一回での補正は2倍、更に二回、三回と(チャンスはほとんどありませんが)積めれば更に火力を上げられます。

ですので単純火力だけ見た場合「つるぎのまい」の劣化になってしまいますが、ここで「きあいだめ」と「つるぎのまい」の双方のメリット・デメリットをまとめておきたいと思います。


きあいだめのメリット
・全ての技威力1.5倍(物理・特殊問わず)
・こちらの攻撃ランクのマイナス補正を全て無効化
・相手の防御ランクの上昇補正を全て無効化
・「リフレクター」「ひかりのかべ」等の効果を全て無効化
・相手の「イカサマ」の威力計算に入らない

きあいだめのデメリット
・1.5倍以上威力を上げられない
・特性「シェルアーマー」「カブトアーマー」によって無効化される
・「やけど」による攻撃ダウンを防げない
・特性「ファーコート」等の特性による防御上昇は無効化できない

つるぎのまいのメリット
・一回の使用で攻撃力が2倍
・最大4倍まで上昇可
・特性「シェルアーマー」「カブトアーマー」によって無効化されない

つるぎのまいのデメリット
・攻撃ランクマイナスの影響を受ける
・相手の防御ランク上昇の影響を受ける
・「リフレクター」「ひかりのかべ」等の効果の影響を受ける
・「やけど」による攻撃ダウンを防げない
・特性「ファーコート」等の特性による防御上昇を無効化できない
・相手の「イカサマ」の威力計算に入れられる


七世代までポリゴン2を確実に倒す事を念頭に入れた時、どうしても「イカサマ」の存在は厄介で、倒すには「つるぎのまい」を積まないといけないのに、積めば返り討ちに遭うというジレンマを抱え、更に技も「ばかぢから」しか有効打になる格闘技がなかったので、安定しない事が多かったです。

しかし「きあいだめ」であれば上記の通り、今までネックになっていたものが取り払われ、安定してポリゴン2に対処できるようになります。

今回の目的を鑑みると「つるぎのまい」より「きあいだめ」の方が軍配が上がるため、こちらを採用しました。


3.耐久について
今回のアブソルの調整で耐えられる範囲をざっくり載せておきます。
基本非ダイマックスなので、非ダイマックス時のダメージ計算のみ載せておきます。

ポリゴン2
図太いC無振り
トライアタック:33.3~39.2%(オボン発動込で確定四発)
れいとうビーム24.6~29.2%
ほうでん:22.2~26.3%
イカサマ:21.6〜25.7%

控えめC252振り
トライアタック:44.4~53.2%(オボン発動時確定三発)
れいとうビーム33.3~39.8%
ほうでん:29.8~35.7%

ヒードラン
控えめC252振り
オーバーヒート:84.2~100.0%
だいもんじ70.8~84.2%
ラスターカノン:52.6〜62.0%(オボン込確定三発)

アーゴヨン
臆病C252振り@いのちのたま
りゅうせいぐん98.2~116.4%
ヘドロウェーブ71.3~85.4%
※参考
臆病C252振りアーゴヨン(珠無し)
ダイドラグーン(りゅうせいぐん):81.3~96.5%

ウツロイド
臆病C252振り(C一段上昇時)
メテオビーム:104.1~122.8%
マジカルシャイン92.4~109.9%
ヘドロウェーブ82.5~97.1%

無振りクレセリア
ムーンフォース39.8~46.8%(オボン込乱数四発)

メタグロス
いじっぱりA252振り
コメットパンチ:76.0~90.1%

ナットレイ
のんきHB特化
ボディプレス:88.9~105.3%


4.持ち物について
今回のアブソルは「オボンのみ」を持たせてみました。種族統一以外で持たせるのは五世代の時以来なので、長らく手を出してこなかった持ち物でもあります。

採用に至った理由は上記に載せた耐久のダメージ計算をご覧いただければ分かりますが、ポリゴン2の「トライアタック」を耐久特化ならオボンのみ込みで確定四発、C特化でも確定三発に収めることができます。

この数値、実を言うとアブソルを後出ししてもポリゴン2を突破できるようになっています。ただしダウンロードでCを上げられてしまうと後出しでは厳しくなる場合もあるので、注意は必要です。

一応「オボンのみ」無しでも対面で処理する事だけを考えるなら、他の持ち物も候補になります。

状態異常対策の「ラムのみ」、H4振りラティオスを「ふいうち」でピッタリ確定一発で持っていける様になる「くろいメガネ」なども考察の余地がありそうです。


5.パーティメンバー紹介
念のため、アブソルと一緒にランクマッチで戦ったパーティメンバーの紹介もします。
まだまだ剣盾環境初心者なので穴も多いですが、参考までに。


エアームド
実数値:H141-A132-B160-C42-D90-S134
努力値H4-A252-B0-C0-D0-S252
性格:ようき
特性:がんじょう
持ち物:イバンのみ

六世代あたりからちょくちょく愛用している最速エアームド

受けよりも「ステルスロック」撒きと鋼弱点のフェアリーや対ウーラオス、ダイジェット潰し等が役割です。

最初は「がんせきふうじ」が「ちょうはつ」、持ち物が「レッドカード」だったのですが、この子相手に初手ダイマックスを切られる事も多く、レッドカードが無駄に終わる事が多かったので、相手の素早さ積みを「がんせきふうじ」で妨害しつつ、「イバンのみ」発動圏内なら「ブレイブバード」で自主退場などして、相手に積ませない事を意識しています。

ちなみに「ちょうはつ」を入れていた理由は、鈍足相手の「ステルスロック」を妨害するためだったのですが、後述するウルガモスの持ち物変更に伴い「がんせきふうじ」に変更しました。



ウルガモス
実数値:H191-A63-B85-C165-D125-S158
努力値H244-A0-B0-C76-D0-S188
性格:おくびょう
特性:ほのおのからだ
持ち物:あつぞこブーツ

調整
H:奇数調整
S:最速霊獣ランドロス抜き
C:残り

特殊アタッカー、ダイマックス候補。パーティ全体に炎技持ちがいないのでこの子を採用。

元々「ラムのみ」を持っていましたが、それほど発動機会がなかったので「ステルスロック」が来ても問題ないように「あつぞこブーツ」に変更(変更して滅茶苦茶良かった)。

ちょうのまい」を積む機会が昔より難しくなったものの、積めばやはり強いし、積めなくても「ダイウォール」手段になるのは意外と大きい。

ちなみにこの子でもポリゴン2を強引に突破できなくないのだが、「ほうでん」による麻痺等、後々の仕事に支障が出る恐れがあるので、アブソルがポリゴン2の処理前に落ちた時のカバー位に考えた方がいいです。



トリトドン
実数値:H186-A83-B104-C158-D119-S59
努力値H0-A0-B124-C252-D132-S0
性格:ひかえめ
特性:よびみず
持ち物:とつげきチョッキ

パーティの水の一貫性が大きいのでそれを切るために採用。若干Bもふる事である程度物理にも対応できるようにしたチョッキ持ち特殊アタッカーです。

今作特に数が増えたカプ・レヒレに強く出られ、水技を誘って後出しする事で強引に突破していきます。
「めいそう」をがっつり積まれたら泣きましょう。



プテラ
実数値:H155-A157-B85-C69-D96-S200
努力値H0-A252-B0-C0-D4-S252
性格:ようき
特性:いしあたま
持ち物:こだわりスカーフ

パーティ全体的に素早さが足りておらず、相手にダイジェットを積まれたら上から叩かれて終わる事が序盤多かったので、急遽捕獲、厳選、育成までこぎつけパーティ入りさせた子です。

そのせいで夢特性を粘る時間がなく、特性が「いしあたま」なのはただの怠慢です、普通に「きんちょうかん」にしましょう()

大概のダイジェット一積くらいならば上から叩く事ができ、後処理役として優秀。プテラ自身もダイマックスすれば高いSから更にダイジェットを積んだり、ダイロック等で特防を上げる事も出来る点もいいところ。

難点はそれほど火力が高くない事で、ダイロックでも無振りキョダイエースバーンが確定二発(77.6~92.3%)止まりです。

また、性格補正をかけるとダイジェット一積み最速エースバーンより遅いのもネックです。
飛行技は「そらをとぶ」にしていますが、フェローチェ等も考えると「ダブルウイング」でもいいと思いますし、「こおりのキバ」に関しては、パーティ全体が炎技不足且つ上からカミツルギを叩けるのがプテラのみなので「ほのおのキバ」でもいいのではないかと思っていたりします。



ガブリアス
実数値:H184-A182-B115-C81-D105-S169
努力値H4-A252-B0-C0-D0-S252
性格:ようき
特性:さめはだ
持ち物:きあいのタスキ

物理のダイマックス枠。とりあえず最後の枠に何入れるか困ったので採用。

前作は「げきりん」でしたが、今作から新たに習得した「スケイルショット」を覚えさせました。
ガブリアスにとって貴重な素早さ上昇手段ですが、ダイマックス環境の中、ダイジェット程の安定感を以て使えないのはやや辛い所。

そして外す、この子はよく外す()

つるぎのまい」は舞える機会自体は少ないものの、ダイウォール手段にもなれるのと、積める機会があった時の突破力と安定感は大きいので外せません。


6.使用感
実際にこのパーティでランクマッチに潜り、対戦を重ねた所感です。

結論から言えば、今回のアブソルで狙っていた役割はしっかり果たしてくれました。
ポリゴン2への後出しから処理を綺麗決めてくれ、後に出てきたの相手を確定急所の技で削って後続に繋ぐという流れがしっかりと組めていました。

一回だけ、相手がポリゴン2でダイマックスを切らざるを得ない状況に持っていかせてしまった時だけ返り討ちにあってしまいましたが、ポリゴン2に逃げられることなく「はたきおとす」で「しんかのきせき」を無効化し、「ばかぢから」でそのまま落とす流れは安定してできていました。

急所の補正が1.5倍と控えめな事と、このアブソル自身、攻撃に努力値を一切割いていない事もあり、ポリゴン2処理した後にそのまま三縦コースというところまではいきませんでした。そこは元々割り切っていたので問題は無いのですが。

ただ「きあいだめ」が決まった後の相手の動きを見ていると、後発に出てきた相手がダイマックスを切ってアブソルを倒しに来るパターンが多かった様に思われます。
その都度こちらは「ふいうち」で半分近く削って退場して、後続のポケモンで相手のダイマックスを処理する動きとなりました。

特殊耐久もそこそこにあるため、「いのちのたま」等火力補強のない相手ならば「オボンのみ」込で確定三発に持っていける事も何度かありました。ただし不意のダイマックスには要注意ですが。

物理耐久はH振りのため多少はあるものの、ダイマックスが使えない状態のメタグロス位なら正面から相手にできるかな程度なのであまりお勧めはいたしません。

また物理高火力が多い昨今、ポリゴン2がいないパーティ相手だと中々選出しづらい場合が多かったです。
元々役割を特化させている節はあるので悪い事ではないのですが、この辺りを改良できる案があれば考えていきたい所存です。

持ち物に関しては、ポリゴン2処理を主軸にしている関係上「オボンのみ」一択とみていいでしょう。
ただ、それ以外を相手にする時「ラムのみ」が欲しくなる場面も多かったので、ポリゴン2への役割の強さを少し減らして、汎用性を高めた別の型として運用する道もあるかもしれません。


長々とお話しましたが、結論として言いたいことは


 ポリゴン2との対面、後出しからポリゴン2を「きあいだめ」→「はたきおとす」→「ばかぢから」(HC特化の場合は「はたきおとす」→「ばかぢから」)で処理し、急所による被ダメを抑えようとダイマックスした相手に「ふいうち」等を一撃決めて退場し、後続の負担を減らしていく、という流れを主軸に役割をこなすアブソルになります。



その他の戦い方やタイミングについては細々としすぎて話しきれないので、各自実践で感じてみてください。

それとこれは喜ぶべきか悩みどころなのですが、アブソルを前にしたポリゴン2が退く事はありませんでした。

やはり舐められているからなのか、何をしてくるか分からないから様子見としてなのか、理由は分かりませんが退いてこない分安定して役割を全うできる点も、ある意味アブソルならではなのかと思いました。ちょっと複雑ですが。


7.補遺

今回のアブソルは基本非ダイマックスになるのですが、時によってはこの子でダイマックスせざるを得ないタイミングもあります。

その際の火力や耐久力について大まかに記載しておきたいと思いますので、参考までにどうぞ。

ダイアーク(ふいうち、はたきおとす共に威力120)
H4振りダイマックスラティオス
急所無:71.8〜85.3%(Aランク一段下降時:48.7〜57.7%)
急所有:108.3〜127.6%

H252振りダイマックスメタグロス
急所無:40.6〜48.1%
急所有:61.0〜72.2%


耐久
臆病C252振りラティオス@いのちのたま
ダイドラグーン(りゅうせいぐん):53.5〜63.2%
ダイジェット(エアスラッシュ):33.3〜39.5%

A特化メタグロス
ダイスチル(コメットパンチ):54.7〜64.9%
ダイナックル(アームハンマー):50.9〜60.2%


見てみると、意外と初手ダイジェットで攻めるラティオスならばダイマックスを切って正面から殴り勝ててしまえるスペックがある事が分かります。

メタグロスは大体「じゃくてんほけん」なので正面から相手するのは多分無理です。

ラティオスは一発「ダイアーク」を撃った後うまく「ダイウォール」でターンを切らしたところに「ふいうち」でトドメを刺すという動きで処理する事も可能です。

私自身もまだまだこの型のダイマックスの潜在能力を試しきれていない所があるので、これからも楽しみです。











8.最後に
 
本当はダイマックス前提型アブソルを最初に上げようと思ってました()デジャヴュ

……はい、それがなんでいきなり非ダイマックス型のアブソルを育成論に上げたのかと言いますと、実は考察自体は今回の子が一番最初に考察した型なのですが、「折角ならダイマックスを使ったアブソルで最初はシンプルに、素直にいこう」と思い、育成した子がいたんです。




そう、じゃくてんほけん型アブソル」というものをねっ!!!



……結果?今この記事が最初に上げられた事が全てだよ!!



それと前回の記事でダイマックスアブソルの持ち物について論じた時「じゃくてんほけんは微妙」という旨の表現をしましたが、あれは実体験です。

ダイマックスで耐久は上がるけれど、一致弱点等を突かれた場合、耐久に振らないとアブソルはやはり中々耐えてくれません。
加えて「じゃくてんほけん」のエースアタッカーにするには耐久ばかりに努力値を削れません。
結果、上手く「じゃくてんほけん」を発動させられず中途半端な火力で攻めるだけのアブソルが完成してしまったわけです。

まぁアブソル自身の弱点の少なさも大きな要因なんですが、八世代環境がまったく分からず、「ダイマックスエース=じゃくてんほけん」等という雑な思考をした事が敗因だと思っています。
一応耐久をカバーするために壁張り型のインテレオンを投入したのですが、両壁張る事の難しさと、そもそも私自身「お膳立てして活躍させるアブソル」というのがすこぶる向いておらず、敗け続けてしまいました。

「これはやべぇ」と思って早急に育成したのが今回のアブソルとスカーフプテラだったのですが、そうした瞬間一気に調子づいて勝てたので「じゃくてんほけん」持ちのアブソルは止めようと思いました。



まぁそんな愚痴はさておいて、メガシンカがなくなり、ダイマックスによる高耐久高火力環境の中、アブソルは果たして活躍できるだろうかと一抹の不安を抱えていた節はあります。

その中で今回育成したアブソルがしっかり役割を果たして活躍してくれていたのでホッと胸をなでおろしております。

今回の子のお陰でまた別の型のアブソル(今度はダイマックスも考慮した子)もポツポツ草案が浮かんできましたので、結論が出たらまたこのような形でご紹介できればと思います。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。






ちなみに今回の子、「ふんぬのあかし」持ちだったりします。可愛いですね。
でも、やる気満々の子もいたので技構成的にそっちの子の方が良かったかもとか思ったり思わなかったり。

アブソル研究室 ~第一回 八世代アブソルの情報まとめ~

お久しぶりです、カビ丸です。
 「ポケットモンスター ソード・シールド」が発売されて早一年、ほとんど更新もなく、音沙汰もない状態でしたが、戻ってまいりました。

 2020年10月23日より配信されたDLC第二弾「冠雪原」により、遂にアブソルが解禁されました(落涙)
 長い一年でした……その間一切ポケモンの対戦をせず、変な企画を作り上げたり、雪原に向けてひたすら設備を整えたり……アブソルがいないとポケモン対戦の気力が一ミリも湧いてこないのでブログも書く事がありませんでした。
 しかしそれもようやく終わり、剣盾でアブソルと一緒に戦えるようになったので、またブログを再開していきたいと思います。


かわいい(語彙力消失)


 今回は八世代に入ってのアブソルの変更点や新規習得技、ダイマックス等の環境について考察していきます。
 なのでほとんど確認作業みたいな意味合いが強いです。型紹介などの育成論は次回以降投稿していきたいと思いますのでよろしくお願いします。


【アブソルの基本情報】

改めてアブソルの能力等から確認していきましょう。

タイプ:あく(タイプ特性:いたずらごころによる変化技の無効化)
とくせい:プレッシャー きょううん せいぎのこころ
種族値HP65 こうげき130 ぼうぎょ60 とくこう75 とくぼう60 すばやさ75
体重:47.0kg(けたぐり威力60)

 今更論じるものでもないかもしれませんが、種族値については攻撃種族値の高さが目を引くものの、その他が控えめです。
 また、タイプもあく単体で耐性は少ないものの、攻撃面では半減される事も少なく通りがいいのが特徴です。しかしあくタイプの攻撃技は威力が安定しない上に、他のタイプと比べても威力が低く、種族値以上に火力がない点は注意しなければなりません。
 特性は前作まではアブソルとして運用しない限り、特に特性を粘る意味はないというのが私の考えですが、今作は余程その特性を有効活用しようと思わない限り「きょううん」一択でいいと思います。

【前作との変更点】
1.メガシンカの没収
なんだかんだ七世代も終わってみれば好きになっていました、このデザイン。
 前作まで「アブソルナイト」を持たせることでメガシンカができましたが、そもそもメガシンカ自体が今作はありません。
 特攻と素早さの高さ、特性の「マジックミラー」は通常のアブソルにはない強みだったので、それを活かせなくなる点は惜しい所です。
 ただ物理攻撃と耐久面はメガアブソルと差は無く、前作でも持ち物との兼ね合いからメガシンカをしないアブソルでも十分戦えていたので、今作もこの辺りを考慮する価値はありそうです。

2.ダイマックス

 八世代の目玉というべきシステム。全ポケモンが一試合に一度使え、純粋に耐久が二倍、技威力上昇等が行えます。
 アブソルもその恩恵にあやかれるものの、反対にそれが牙となってこちらに剥いてくる以上、手放しに無視できるものではありません。
 ダイマックスの考察はまた後述していきます。

3.新規習得技
 アブソルが完全に新規習得した技は「インファイト」「エアスラッシュ」「きあいだめ」の三つになります。
 ここで一つ一つの性能について確認していきたいと思います。

インファイト
ぶんるい:ぶつり
いりょく:120
命中:100
タイプ:かくとう
PP:5
効果:攻撃後、防御と特防を1ランク下げる

 言わずと知れた格闘タイプのメインウェポン筆頭です。今作遂に新規習得しました。格闘技自体は昔から「ばかぢから」を使う事ができたのですが、使う度に攻撃のランクが下がるというデメリットがあったため、火力の下がらないインファイトの存在は大きいでしょう。

エアスラッシュ
ぶんるい:とくしゅ
威力:75
命中:95
タイプ:ひこう
PP:15
効果:三割の確率で相手を怯ませる

 こちらも今作初めて習得。ただ物理の飛行技で「とびはねる」が今作も使えるので、物理型で使う分には使用機会に恵まれないでしょう。
 今後の考察次第ですが、特殊型がいけそうと判断したら採用価値は一気に上がると思いますので、頑張ります。

・きあいだめ
ぶんるい:へんか
威力:--
命中:--
タイプ:ノーマル
PP:30
効果:自身の急所ランクを+2する

 自身の急所ランクを上げる技。上記二つに比べると地味な印象を受けますが、個人的には一番注目すべき技だと思っています。
 アブソル自身六世代から「きょううん」+「ピントレンズ」+「急所に当たりやすい技」で確定急所にできたのですが、今作から「きあいだめ」を使用するだけで全ての技が確定急所になります。そのため、持ち物スペースにも空きが出来るので戦略の幅が広がるでしょう。
 また、先程「インファイト」の説明で「ばかぢから」のデメリットをお伝えしましたが、「きあいだめ」と組み合わせる事で、「ばかぢから」のデメリットが実質防御ランクダウンだけになるので、この技を採用するかしないかで「ばかぢから」を採用するか「インファイト」を採用するか選択肢になると思います。


4.習得技の変更点
 毎回レベル技について地味な変更が多いアブソルですが、今作はレベル技だけでなく遺伝技も含め、なんともいえぬ変更が加わりました。

レベル技から削除
ひっかく サイコカッター※1 かみつく※2 フェイント※2 おいうち※3
さきどり※3 かまいたち※3

遺伝技から削除
メガホーン※1 じゃれつく※1 たたりめ※1 バトンタッチ※1 しねんのずつき※1
ダメおし※1 おしおき※3 だましうち※3 さきどり※3 ほろびのうた※4 ふいうち※4

※1 技マシン・技レコードにて習得可
※2 遺伝技に移行
※3 技自体が剣盾で削除されている
※4 元々レベル技で習得可

レベル技に追加
はたきおとす きあいだめ

過去作限定から復活した技 ()の数字は以前の習得世代
スピードスター(3) のしかかり(3) こらえる(4) かたきうち(5)

剣盾以前でなければ習得できない技
ひっかく いあいぎり かいきり どくどく ゆめくい いばる じこあんじ
いわくだき いちゃもん つばめがえし でんげきは みずのはどう チャージビーム
つめとぎ エコーボイス やきつくす ないしょばなし ずつき カウンター ものまね
うらみ どろかけ れんぞくぎり なりきり とぎすます ねがいごと

 ランクバトルで戦う有用な技で削除されたり、過去作限定だったりする技はほとんどなく、丁寧にも「はたきおとす」をレベル技で習得してくれている点は大きいです。
 完全に削除された技も一癖あって面白いという程度なので、今後のアブソル育成に大きな支障をきたさないでしょう(私個人は育成のバリエーションが減るので残念に思いますが)

 それはそれとして、過去作限定の技の一つに「ねがいごと」というのがあるのですが、これは昔々ポケモンセンター五周年を記念してアドバンス時代に配布されたアブソルだそうです。
 アブソル以外にタツベイなどもいたそうですが、今となってはかなりレアですし、アブソルにとって「ねむる」以外の再生回復技です。
 個人的に喉から手が出るほど欲しいのですが、中々見つからず、頭を抱えています。なので、持っている方で差し上げてもいいという殊勝な方がいらしたら下さい(土下座)



ダイマックスについて】
 アブソルでダイマックスを使用する際の適正、ダイマックス技について簡単にまとめておきます。
 無論まだまだ考察が足りない所なので、ランクバトルで使えるダイマックス技の紹介と火力、耐久について軽く触れる程度になります。

ダイマックス技~
幸いランクバトルで使えない有用技がアブソルには無いので、種類も威力も充実しています。

ダイアーク

元技と威力
ふいうち:120
はたきおとす:120
じごくづき:130
あくのはどう:130

追加効果:相手の特防を1ランク下げる

 タイプ一致ですので当然できます。今まで技の火力不足に悩まされていたアブソルにとって、ダイマックス技は安定した高火力技となるので願ってもないシステムです。
 ただ相手も同じようにダイマックス出来るので、上手く火力補強をしないと思いの外倒せなかったりするので過信はできません。
 追加効果も物理型アブソルにとってはあまり恩恵を受けない点も惜しい所です。純粋なメインウェポン程度に考えましょう。
 また、ダイマックスを前提にすると技のバリエーションが欲しくなるもので、そうなると悪技の採用をどうするかが難点になります。
 ダイマックスをしていないタイミングも考えれば「ふいうち」が望ましいのですが、ダイマックス時の火力を考慮すると「じごくづき」辺りが欲しくなります。
 この辺りをどうすべきかは各人の好みが分かれる所と思います。

参考
いじっぱりA特化アブソルのダイアーク(じごくづき)@命の珠→図太いHB特化クレセリア 89.4~106.6%


ダイナックル
元技と威力
ばかぢから:95
インファイト:95

追加効果:自身の攻撃を1ランク上げる

 悪技との範囲相性のいい格闘技で且つ、ダイマックスしながら火力を上げられるところ考えると、ダイマックス前提のアブソルを育成するなら是非欲しい技です。
 しかし追加効果の関係で元技より威力が抑えられているため、瞬間的な突破力は下がるのは難点です。
 格闘技が刺さる相手か、虫の息になった相手への積み技として使うのが一般的です。

ダイジェット
元技と威力
とびはねる:130
エアスラッシュ:130

追加効果:自身の素早さを1ランク上げる

 ダイマックス前提で動かすアブソルなら、余程対象を絞った使い方をしない限り必須になりそうな技です。
 素早さが中途半端なアブソルにとって素早さの補強ができるのは大変ありがたいですし、物理特殊両方とも安定した威力で放てるのは大きいです。
 とはいえ、相手にもダイマエースのアタッカーがいる場合、向こうもダイジェットを使う可能性があるので、如何に先に出して積めるかが焦点になります。
 また、アブソル自身それほど速くない事は留意すべき点です。最速ダイジェットでも、一回では最速ドラパルトより遅く、また準速の場合は120族までしか抜けません。
 一応どちらの場合でも、環境を制圧しているエースバーンより速くなれるので先に積めれば十分な仕事はしてくれるでしょうが、ある程度の割り切りは必要と思います。

ダイフェアリー
元技と威力
じゃれつく:130

追加効果:攻撃後、場がミストフィールドになる(状態異常無効・ドラゴン技半減)

 技範囲を考えると、それほど範囲をカバーできるものではありませんが、追加効果がアブソルにとって魅力的です。
 状態異常にかかるのはアブソルを含め、エースアタッカーのポケモンにとって致命的です。それをカバーできるので、採用スペースがあったら積極的に採用したい技でもあります。

ダイスチル
元技と威力
アイアンテール:130

追加効果:自身の防御を1ランク上げる

 技の追加効果よりも対フェアリーとしての役割が強いです。今までフェアリー対策が心許ないアブソルにとって、三ターン限定とはいえ、安定して高火力で放てる鋼技になります。
 追加効果の関係でミミッキュにも強くなれる点も魅力的です。
 ただ、カプ・レヒレ、カプ・コケコには効きませんのでこれを持っていれば大丈夫、というわけでもないのは注意が必要です。

参考
いじっぱりA特化アブソルのダイスチル@命の珠→無振りダイマックスミミッキュ 98.1~116.2%
いじっぱりA特化ミミッキュのダイフェアリー→無振りダイマックスアブソル(スチルB一段上昇) 68.6~81.4%

ダイロック
元技と威力
いわなだれ:130
ストーンエッジ:130
がんせきふうじ:110

追加効果:攻撃後、場が「すなあらし」状態になる

 純粋に技範囲を広げる手段の一つとして。サンダーやファイヤー辺りの対処として。
 追加効果はアブソルにとってあまりおいしいものではありませんので、使い処は考えさせられますが、攻撃範囲が優秀である事と、ダイマックスが切れた後、いわなだれ」であればダイジェット積みしていれば怯み狙いをしやすくなることと、「ストーンエッジ」ならば「きょううん」と組み合わせるだけで急所率50%になるので、ダイマックス切れの後でも有用性が高い点は悪くないと思います。

参考
いじっぱりA特化アブソルのダイロック@命の珠→無振りダイマックスサンダー 73.3~86.7%

ダイワーム
元技と威力
メガホーン:140

追加効果:相手の特攻を1ランク下げる

 技威力と追加効果が優秀ですが、攻撃範囲が狭いのが難点です。五世代位の時は「ふいうち」と同威力で命中がやや低いくらいがデメリットだったので比較的採用していたのですが、ダイマックス時の威力も半減されない限りダイアークが圧倒的に強いため、使えるタイミングはかなり絞られます。対草タイプにするにしてもダイジェットがアタッカーとして優秀なので、余程ダイワームを使わないと倒せない相手を見つけない限り採用しづらいかもしれません。

ダイホロウ
元技と威力
シャドークロ―:120
シャドーボール:130

追加効果:相手の防御を1ランク下げる

 物理型アブソルにとって追加効果が優秀ですが、範囲がダイアークとダダ被りな事と、アブソルの耐久力でわざわざ貴重な一ターンをこのダイホロウのために使うべきか疑問が残ります。
 今後の考察次第とも思いますが、何か有用性が見出せたら育成論に載せたいと思います。

ダイサイコ
元技と威力
サイコカッター:120
しねんのずつき:130
みらいよち:140

追加効果:攻撃後、場がサイコフィールドになる(エスパー技1.3倍、先制技無効)

 主に対格闘・対毒として使える技ですが、追加効果がアブソル的にはネックです。ダイマックス切れた後に浮いている相手以外、「ふいうち」を打つ事ができなくなるので、メガシンカがない以上、「ふいうち」の存在の大きさがより顕著になった今作では痛手にもなります。
 ただ、ダイジェットを積む事前提で「ふいうち」を切って「じごくづき」を採用する等して割り切ってしまえばありですし、ダイマックス前なら普通に「ふいうち」を使う事ができるので使い方次第かもしれません。
 アーゴヨンウツロイドに効果的なので、それらへの対策として入れる価値はあるでしょう。

参考
いじっぱりA特化アブソルのダイサイコ(しねんのずつき)@命の珠→無振りダイマックスアーゴヨン 93.2~109.8%
いじっぱりA特化アブソルのダイサイコ(しねんのずつき)@命の珠→無振りダイマックスウツロイド 103.3~121.5%

ダイアタック
元技と威力
すてみタックル:140
ギガインパクト:150

追加効果:相手の素早さを1ランク下げる

 技範囲が優秀な分、あまり入れる余地のない技ですが、物理型アブソルでまったく弱点が突けない相手への一番のダメージソースになり得ます。
 追加効果も後続サポートに繋がるので、火力補強のさせ方次第で考察する余地はありそうです。

ダイバーン
元技と威力
だいもんじ:140
かえんほうしゃ:130

追加効果:攻撃後、場が「ひざしがつよい」状態になる

 特殊型や両刀、役割破壊を考える際に採用したい技。無振りでも「いのちのたま」を持たせると役割破壊としては十分な火力がでますので、一考の余地はあると思います。
 追加効果もダイバーンを連打する場合は後押しになるので、ナットレイテッカグヤを視野に入れる場合は採用してみるのもいいと思います。

参考
無邪気無振りアブソルのダイバーン(だいもんじ)@命の珠→H252振りナットレイ 109.4~129.3%
無邪気無振りアブソルのダイバーン(だいもんじ)@命の珠→H252振りテッカグヤ 53.4〜63.7%

ダイアイス
元技と威力
ふぶき:140
れいとうビーム:130

追加効果:攻撃後、場が「あられ」状態になる

 特殊型では必須ともいえる氷技。追加効果がアブソル的には痛い所もありますが、霊獣ランドロスへの有効打として重宝します。ダイマックス切れしても「ふぶき」であれば必中の恩恵が受けられるのも良い点です。

参考
無邪気C特化アブソルのダイアイス(ふぶき)@命の珠→無振り霊獣ランドロスダイマックス 107.9~126.8% ※C188振りで丁度確定一発

ダイサンダー
元技と威力
かみなり:140
10まんボルト:130

追加効果:攻撃後、場が「エレキフィールド」になる(電気技1.3倍、ねむり不可)

 悪技が効かない対水タイプへの数少ない有効打。とはいえ、元々アブソルの特攻が高いわけではないので、上記二つの特殊技に比べて優先順位は低め。ギャラドスへの奇襲策としてありだとは思いますが、カプ・レヒレ対策としては少々不安が残ります。

参考
無邪気C無振りアブソルのダイサンダー(かみなり)@命の珠→H4振りギャラドス 127.5~152.0%
無邪気C特化アブソルのダイサンダー(かみなり)@命の珠→H252振りカプ・レヒレ 66.1~79.1%

~耐久力について~
 ダイマックスをすればHPが二倍、単純に耐久力が二倍に向上します。
 耐久無振りのアブソルでもある程度の耐久を確保できるようになる点は大きなメリットです。とはいえ、元々の耐久が低い事ため、相手の高火力弱点のダイマックス技を耐えるためにはかなり耐久に割かないといけません。
 ダイジェットアタッカーとして運用する場合、素早さの関係もあり、あまり耐久に努力値を割く余裕がないため、繰り出すタイミングをしっかり見極めないと大した活躍もできずに終わってしまうおそれがあります。
 ここではダイマックス時におけるアブソルの耐久について無振り時の参考を載せますので、ダイマックスを切れる相手、切れない相手の見極めに一役買えればと思います。

耐久無振りアブソル(実数値:H280 B80 D80)

陽気AS252振りリベロキョダイエースバーン@命の珠
キョダイカキュウ 87.9~103.6%
ダイナックル   103.9~123.6%
ダイジェット   71.4〜85.0%

いじっぱりA252振りダイマックス霊獣ランドロス
ダイアース  70.7~83.6%
ダイジェット 70.7~83.6%
ダイワーム  87.1~102.9%

臆病C172振りウツロイド
メテオビーム(C1段上昇)  76.1~90.0% 

控えめC252振りダイマックスサンダー@命の珠
ダイジェット(ぼうふう)    89.3~105.0%
ダイサンダー (10まんボルト 82.5~97.5%
同条件でダイジェットを耐えるにはH4D28振り(実数値H282 D84)が必要

いじっぱりA252振りミミッキュ@命の珠
じゃれつく 92.9~109.6%
同条件でミミッキュのじゃれつく→かげうちを確定耐えするにはH108B68振り(実数値H308 B89)が必要

臆病C252振りダイマックスアーゴヨン@命の珠
ダイドラグーン(りゅうせいぐん 82.1~96.4%
ダイアシッド(ヘドロウェーブ  52.9~62.5%

いじっぱりA252振りゴリランダー@こだわりハチマキ
グラススライダー 66.4〜78.6%
ウッドハンマー  113.9~134.3%
ばかぢから    117.1~138.6%

いじっぱりA252振りウオノラゴン@こだわりスカーフ
エラがみ 100.0〜117.9%
同条件でエラがみを耐えるにはH12B108振り(実数値:H284B94)が必要


~持ち物について~
 ダイマックスを前提に動かすアブソルを育成する際、候補となる持ち物を載せておきます。

きあいのタスキ
 耐久の低いポケモンの必須アイテム筆頭。アタッカーとして火力も素早さも落としたくない場合、いっそのこと「きあいのタスキ」を持たせてしまっていいかもしれません。
 とはいえ、ダイマックスの追加効果で「すなあらし」や「あられ」状態になったり、キョダイマックス技の追加ダメージなどがあったり、潰されやすい環境でもあるので過信はできません。
 また、持ち物で火力補強ができないので、ダイナックルを打つべきか、ダイジェットを打つべきかの二択を迫られ、ジレンマに陥る事もあると思います。
 ただ相手によっては、最初に「つるぎのまい」や「きあいだめ」で火力補強してからダイマックスを切るという手段に出る事も可能なので、一概には言えないでしょう。

・いのちのたま
 安定した火力補強。先述した両刀型などに搭載すれば、対処できる範囲も変わる点は魅力的です。ただ、攻撃する度に体力が削れる点は、エースとして据える場合耐久にあまり努力値を割けないアブソルにとって、痛手になりやすいです。
 上記で記した通り、無振りで耐える範囲もかなりギリギリに堪える場合が多く、珠ダメージで自滅する危険も大いにあります。

・ピントレンズ、するどいツメ
 急所率上昇。特性と組み合わせればどんな技も50%の急所率を叩き出すので、ダイマックスとの相性もいいです。無論、確率に左右されてしまうため安定性に欠けますが、火力上昇とHPが削れない点、相手や自身のランク補正等に影響されない点では「いのちのたま」より優秀です。ダイマックス前に「きあいだめ」を使用する場合は逆に無意味な持ち物になりますので注意が必要です。

・ラムのみ
 メガシンカが無い以前、私が最も信頼していた持ち物です。状態異常に弱いので、それをカバーするのも悪くはないと思います。
 アブソル自身ダイジェットを積まないと速くないため、素早い「おにび」持ちなどに先手を取る前に止められてしまう危険もありますので、それらへの備えとして優秀です。
 ただ、こちらも火力補強はないので気をつけましょう。

とつげきチョッキ
 対特殊を想定して、耐久特化のダイマックスアブソルなんて考える場合採用価値は高いと思います。
 前作でもチョッキアブソルの育成論を書かせていただきましたが、耐久特化のチョッキとなれば、アブソルでも耐える範囲は広くなりますし、ダイマックスと合わせれば確定三発圏内に抑えられるものも多くなります。
 ダイマックスエースという立ち回りにならなくなるので少々方向性は異なりますが、考察し甲斐はありそうです。

じゃくてんほけん
 ダイマックス使うならお供にこれもいいだろう、と一瞬感じましたが、正直アブソル向けではないと思いました。
 アブソルの弱点の少なさ、そもそも弱点突かずともタイプ一致等倍でごり押されやすい、一致弱点まで耐える事を想定するなら味方にしっかり援護をしてもらわなければならない等、小回りの利く扱いができなくなるので個人的にお勧めしません。

【育成の方向性】
 色々と考察してきましたが、私自身まだまだ実践し切れていない事がほとんどですので、今後考えが変わる事も十分にあります。
 ただ現状考え得る中で、アブソルの育成方針は今後どうなるか、という点についてお話させていただきます。
 ダイマックスの項目で長々と論じている様に、ダイマックスの適性は高いです。攻撃範囲、攻撃力、ダイジェットの存在、きょううん等々……もちろん他のよく見かけるダイマックスエースのポケモンに比べると癖のある扱いを強いられると思いますが、使い手の工夫次第と思います。
 ただ、私個人として思うのはダイマックスアタッカー以外の道も十分にあるのではないか、という点です。
 実際初めてランクバトルに挑戦した時も、最初ダイマックスエースで運用してみましたが、途中からそれを止めてダイマックスを前提にしないアブソルに切り替え、そこからマスターボール級に到達できたので、ダイマックスを使わないアブソルも十分に考察し甲斐があると思います。


【最後に】
 今回は育成論というより、アブソルの八世代関連の情報をまとめただけになりましたが、一つ今後の育成に参考になる事があれば幸いです。(まぁ八割くらい私自身の考えをまとめたいがために書いたのですが)
 今後はアブソルの育成論がまとまればその型を紹介していく形になると思いますので、よろしくお願いします。















余談

Q.雪原配信から一ヶ月以上経って、なんで今更こんな記事書き始めたの?

A.対戦に入る前に色々やりすぎたからです(言い訳)

 本当はなるべく早く着手したい所だったのですが、雪原配信開始されてから私がやったことをまとめますと以下の通りになります。

・アブソル六匹でストーリー進める(ガラルスタートーナメントまで)
・↑そのロムを対戦用ロムとして運用するため諸々BP集めなどに尽力する
・ストーリー進めている途中にサブロムで準備期間中に用意していた色アブソル達でリピートボール級(曜日指定の種族統一非公式ランダムマッチ戦)で遊びまくる
ここがエデンか…
・過去作から送っても問題なさそうなアブソル(100匹程)を剣盾に送り、ダイマックス飴を与えていたら枯渇し始める
・気が付いたらランクバトル始める前に通常色アブソル達で剣盾用の種族統一パーティが完成したのでリピートボール級に潜る
・割とリアルが忙しかった

 そんなこんなしていて、ようやくランクバトルに潜り始めたのが11月下旬、そこから仕事の疲れなどからできずにいて11月28日にようやくマスターボール級に辿り着くというスロースタート振り。
 本当は育成論を上げたかったところなんですが、もう少し戦ってより確信を得たいので、とりあえずという形で今回の記事を書かせていただきました。
 アブソルへのモチベーション自体はかつてない程高まっていますので、ゆるーく待っていただければと思います。
 お目汚し失礼いたしました。

アブソルを語る

始めに言うと、私はポケモンの中で一番好きなのはアブソルだ。
勿論他に好きなポケモンもいるし、最近のゲームやメディア展開によって掘り下げられてきたポケモンの世界観も興味深い。
けれど、私が現在ポケモンにハマっている九分九厘の理由は「アブソルがいるから」に他ならない。
今回はアブソルへの私の思いの丈を吐露しようと思う。


私とアブソルの出会いは2002年、「ポケットモンスター ルビー・サファイア」が発売された頃、アブソルというポケモンが初めて登場した栄誉あるソフトだ。
当時小学四年生だった私は、金銀までの幾分荒いドットの世界から、洗練され始めた鮮やかな世界に感動しながら冒険を進めていた。
そんな中、私が初めてアブソルと出会った時の反応はこうだ。


「あ、ふーん。こんなポケモンいるんだー」


完全に興味なし、眼中にすらなかったのである。
これは全世界のアブソル好きに殺されてもおかしくないだろう、だが許してほしい。
小学生男子というのは得てして「特別感のあるなんかカッコよくて強そうなもの」に憧れるものだ。
いや、アブソルもその例に漏れないと今は信じているが、当時の私はその感情をミュウツーやルギアに向けていた。
それ故、私が当時プレイしていたルビー版で一番心を奪われたのはラティオスだった。
勿論彼等も十分魅力的なポケモンであり、今でも一定の理解を示しているつもりだ。

では私がアブソルに興味を示す様になったきっかけは何か。
それは私が十四歳、塾帰りに友人と他愛のない会話を繰り広げていた時の事である。
当時の私は動物、特に四足の陸生哺乳類が大好きであった(元々動物全般が好きであったが、この頃から特に学問の方面も含め、興味が湧いた)。いや、もふもふとした動物が好きになってきていたという方が正確だろう。
そして白と黒のモノクロカラーを格好いいと思うようになっていた。
そんな中友人と話をしている時ふと、


「白黒でもふもふの動物っぽいポケモンとかいないかなー?」
「……アブソルじゃね?」





我、天啓を得たり――


世間が「ダイヤモンド・パール」で賑わっていた時世、未だにエメラルド版を楽しんでいた私にとってそれは正に天啓であった。
今でこそアブソルの色は白と青の体毛という印象を抱くが、ドット時代は青ではなく黒であった。
そして首回りの体毛のもふもふ、正に私が探し求めていたもの相違なかったのである。
なんとも拍子抜けな、運命的とは程遠いきっかけであろうか。
だが仕方のない事である、当時「十四歳の中学二年生」であった私に、アブソルというポケモンのデザインはあまりに的確に私の心を穿ったのである。
あれに心を擽られない中学二年生はいるだろうか?いや、いるはずがない。
だから私がアブソルに心を惹かれ始めたのは仕方のない事なのである。

だが、それでも当時の私は未だアブソルを一番好きなポケモンとして格上げしていなかった。
その時一番好きなポケモンミュウツーだった。
それというのも「ポケットモンスタースペシャル」が原因だ、あのミュウツーは格好いい。
しかし今それについて語る気は毛ほども無いので話を戻そう。

私がアブソルをポケモンの中で一番好きと思うようになったのは何時だったか。
私はこの頃からポケモン対戦にのめり込み、未熟ながらも孵化厳選等も行うようになった。
しかしゲームボーイアドバンス時代、所謂三世代の頃のアブソルというのは実に対戦に不向きな性能だった。
何せ最も高い能力が「こうげき」なのに対し、タイプ一致で使える「あくタイプ」の技は全て「とくしゅ」に分類されていたからだ。
故に使える物理技といえば「はかいこうせん」だとか「すてみタックル」だとか「シャドーボール」といった具合だ。
それ故私はエメラルド版で一匹だけアブソルを育成した後、それ以降育てる事はなかったし、戦いに出す事もなかった。

それが一変したのは私が高校受験を終え、世間より少し遅れて「ポケットモンスター パール」を購入した時の事だった。
二つの画面を駆使し遊びつくす新たなポケモンの世界に、私は好奇心を覚えながら進めていった。
だが四世代と呼ばれるこの時代に於いて、最も重要な変革が起こっていた事を私は知った。
攻撃技の分類がタイプ毎ではなく、技毎に分類されるようになったのだ!
これは革命だった、今までタイプと能力の関係上まともに戦えなかったポケモン達が日の目を浴びる事が出来る様になったのだ!
そしてそれはアブソルにも当てはまった。
今まで活用しづらかった物理攻撃を存分に振るう事が出来る様になった。
しかし、それすらも序の口に過ぎない事を私は知る。


「ふいうち」の存在だ


「すばやさ」も中途半端だったアブソルが、「あくタイプ」の「物理技」で「先制攻撃」で「威力も高い」あらゆる贅を尽くした至高の技を手にしたのである。
この世代を機にアブソルは、ふいうち最高火力の使い手として知られるようになったのだ。
その事実に私は胸を高鳴らせた、私はアブソルを育成し、一緒に戦いたいという欲求に突き動かされた。
これ程の高揚は今までになかったと思う。
私は当時数多く存在したポケモンの育成論が記載されていたサイトを閲覧し、それを参考にパーティを作り、完成させた。
流石に私も対戦初心者のため、その当時育成したアブソルも育成論に書かれていた事を鵜呑みにして、何も疑わずに育てたものだ。

そして私は電子の海に潜った。
中学を卒業する頃だろうか、話題になり出した「ニコニコ動画」にハマり、同時に私は「ポケモンバトルレボリューション」、所謂「バトレボ」の存在を知った。
私は早速購入し、不特定多数のトレーナー達とランダムで戦う世界へと足を踏み入れたのだ。
そして一戦目、私は早速アブソルを選出し、活躍させてやろうと思った。
戦いの始まる瞬間、初めてのWiFi対戦に胸を躍らせ、また、心の底から緊張し、体を震わせた。
私が選出したアブソルは「きあいのタスキ」を持たせ、「つるぎのまい」で火力を底上げし、「ふいうち」で一撃を狙う、バトレボ時代のアブソルにとってスタンダードな戦法であった。



果たして結果は、惨敗であった。



今でも鮮明に思い出せる。
私は相手のサンダースを前に「つるぎのまい」を使い、「10まんボルト」でタスキが発動し、いざ「ふいうち」を決めてやろうと選択した所を「どくどく」で躱され、何もせずに落ちて行ったあの瞬間を。攻撃を食らい、後ろに下がるアブソル。その後くるりと一回転するアブソル。そして毒で無残に倒れ行くアブソル……
適当な事をやって勝てる程ポケモンバトルが甘くない事を、適当な指示で活躍させられる程アブソルも甘くないという事を、私は痛感した。
同時に、それらの奥深さを身を以て知る良い機会でもあった。

しかし私がアブソルにのめり込む様になったのは、もう一つのきっかけが大きい。
それは同じくニコニコ動画で上げられていたバトレボの対戦動画の中にあった、一際異彩を放つ画面。
同じ種類のポケモンが六匹、ズラリと並べられた景色に私は圧倒された。

統一パ……後に種族統一と呼ばれる存在に出会ってしまった。

好きなポケモンだけで戦える、そんな自由な姿に私は心を奪われ、そして気が付けばアブソルだけを六匹揃えパーティを作っていた。
その頃の私は高校一年生、十五歳の秋頃であったと記憶している。
ちなみに同じポケモンを六匹育成する行為は、当時の厳選難易度、わざマシンが使い捨てであった事などを鑑みても異質である事に違いなかった。
高校の友人に六匹育成したアブソルを見せた時「育てすぎだろ」と指摘されたのをよく覚えている。
かくして私はアブソル統一でランダム対戦をこなす様になり、しばらくその世界を堪能した。

しかし翌年、高校二年生の年明け頃だったろうか、私が更にアブソルに溺れる事となった出来事が待ち受けていた。
その時世間は「ポケットモンスター ハートゴールドソウルシルバー」という金銀リメイクに沸き、当時プレイしていた多くの人達がこのゲームからポケモンに復帰、バトレボを楽しむ様になっていた。
そして同時に「ニコニコ生放送」というコンテンツも賑わい、私も気が付けば一リスナーとなっていた。
そんな中、その生放送で「統一大会」が開催されるのを知り、私はそれに参加した。
参加者全員同じ種族統一という、どうあがいても画面に二種類のポケモン達しか存在しない対戦画面は正に狂気の宴であろう。
その大会に参加表明をした時から、私はアブソルを育てた、育てた、沢山育てた。
そうして大会当日になる頃には、七匹しかいなかったアブソル達は二十数匹程に増えていた。
主催者には「育てすぎ」とツッコまれた気がするが、当時それ以上に育てていた人達もいたから、私は普通である。
大会は百人を超す大規模なもの、リーグ戦を勝ち抜き、初参加にしては比較的上位には食い込めたと思う。
アブソル達だけでも勝つ事が出来る、アブソル達の潜在能力は確かにある、その育成した数ともぎ取った勝利は私に自信をつけ、アブソルの魅力に少しずつ傾倒していった。

だが、私が真にアブソルのもふもふの深淵に嵌る事になったのは、実はまったく別の存在が大きかった。
同じくその大会に参加していた一人のトレーナー、彼はフ―ディンを相棒としていた。
当時私は「能力が低い所はどう補っても仕方ない」と考え、あまりアブソルに対し、耐久力に期待をしていなかったし、「どうせ耐えない」とどこか諦めのようなものを持っていたと思う。
しかしそのフ―ディン使いは違った。
どういうわけか物理ゴースト技を平然と耐え、あまつさえ反撃し、勝利していたのだ。
私は目を疑った、フ―ディンにあんな事が出来るはずがないと思っていたからだ。
だがそんな常識は捨て去らねばならない。
一般的に耐久が低いと評されるポケモンであっても、育て方次第では如何様にも活用できるのだと、私はこの時初めて知った。
そして同時に「フ―ディンの耐久であれだけ出来るなら、アブソルにできないはずはない」と思うようになった。



考えてみれば、私が現在に至るまで610匹のアブソルを育て上げたその全ての原因はそこにあるのかもしれない。



対戦におけるアブソルの奥深さ、その底の無い深みに気付いた時、私は外見や設定だけでない、アブソルの魅力に憑りつかれてしまったのだ。
これ程未来永劫可能性を模索できるポケモンはいないだろう、私にとってアブソルは愛しむべきものであり、登りきる事のない氷山なのだ。


さて、アブソルとの出会いを思い出しながら軽くお話した次第であるが、アブソルそのものの魅力についても触れていきたい。いや、語らなければ気が済まない。
出会いの時にも話したが、私は始めアブソルの動物的フォルムとモノクロカラー、そしてもふもふに魅かれたのが、興味を抱くきっかけであった。
無論今でもその点については愛して止まない事に変わりはない。
それどころか出来る事なら今でも、現実に、この手でアブソルを一度は「もふもふしたい」と思っている。
私が初詣に行く時神様にお願いする願い事は現実的な物に加え、「アブソルもふりたい」と神に祈る。
もふもふしたものへの「もふりたい」という欲求は何者にも抗えない絶対的欲求だと私は思う。
食欲性欲睡眠欲に加え、もふもふ欲を加えたっていい、四大欲求だ。
アブソルのもふもふはエルフーンチルタリスのそれと比べれば確かに度合いは低いが、アブソルが纏う体毛である事に意味がある。
いくらもふもふしていても、毛皮だけであったら愛せるはずもない。
アブソルという一個の生命体が纏うもふもふだからこそ、そこに価値があるのだ。
そして何よりアブソルは毛並みが美しい、もふもふしたいが、同時に穢してはならない神聖な空気すら感じさせる。
それでも、もふもふしたいと思うのは、どこか背徳的な感情を抱いているからなのだろうか、それは私にも分からない。
分からないが、もふもふした後は丁寧にブラッシングしたい、もしくはもふもふを嫌がられて「つじぎり」か「サイコカッター」をくらって私は死にたい。もしくはもふもふに埋めたまま窒息したい。
だが現実にアブソルはいない、だからせめてVRとかでいいから再現してほしい。
そんな未来を願うばかりだ。

もふもふについては最早これ以上私が語る必要もない程、アブソル好きの皆さんなら理解している事だろう。
アブソルに夢中になる中、私は一つの魅力に囚われた。
それはアブソルの非対称性...所謂アシンメトリーである。
アブソルの頭部左側はカールした体毛があり、右側には鎌の様に反った角が一本生えている。
この非対称性こそ、アブソルの美しさに一層の磨きをかけている要因だと私は信じている。
もしアブソルの頭部が両側カールだったり、一対の角が生えていたら、私はそれほどアブソルを好きにはなれなかったろう。
勿論そんなアブソルもそれはそれで可愛らしくはあるのだが、やはりあの非対称性こそが魅力である。
私がそう思うようになったのは「ポケットモンスター X・Y」が発売され、一年ほど過ぎたころだっただろうか。
XY発売前、アブソルは大きな変化を遂げる事を前情報から知る事となった。
そう、メガシンカだ。
新しい要素であるメガシンカ、それをアブソルが獲得し、その姿が雑誌等に掲載され、大きな話題となった。
メガシンカしたアブソルの姿を当時の私は正直あまり受け入れられなかった。
角がメガシンカのシンボルを模ったものとなり、体毛の方も片目が隠れる位に伸びている。
それまでは特に違和感なく受け入れていたのだが、当時の私は翼のように逆立った体毛が無駄だと思っていた。
「そのせいで普通のアブソルよりもふもふ感が減ったではないか!」私は怒った。
しかしXYが発売され、メガアブソルなりの魅力、そして対戦に於ける考察し甲斐のある能力に少しずつ絆され、その過程で気付いた。

メガアブソルの非対称性は、アブソルのそれよりも肥大化した分、あの翼のように逆立った体毛が対称性を保つ事でデザイン的バランスを保ち、美しく見せるようになっているのだと。

それに気が付いた時、私は初めてメガアブソルを心の底から受け入れ、そして美しいと思えるようになった。
嗚呼、ここまで考えていたのだとしたら、これをデザインした者はアブソルの魅力を真に理解し、あれ程完成された造形美を作り出したのだろう、と。
ちなみにこれは関係のない話だが、個人的にアブソルは通常進化をしないでほしいと思っている。
進化してしまったらそれは別物であり、アブソルというポケモンではない。
私はアブソルがアブソルというポケモンのまま在る事を望む。
私が愛しているのはアブソルであって、進化し、別の名前に、別の姿になればそれは別の存在なのだから。
故にメガシンカという形は、私にとってこれほど喜ばしい事はなかった。
アブソルという存在のまま在り続けるその進化は私の望む形であったからだ。

私はアブソルを「美しくあり」「格好良くあり」「可愛くある」ものと認識している。
特に「ポケットモンスター ブラック・ホワイト」、所謂五世代までのアブソルは「美しさ」「格好良さ」を前面に出していたように思う。
フォルムの素晴しさは既に語った通りであるが、それに加え、野性的な鋭い眼光がそれらの印象を一層醸し出していた。
しかしXY以降になると、ドットから全て3Dモデルへと変化し、それに伴いアブソルは全体的に丸くなった。
要は全体的に可愛らしさが押し出されてきたのだ。
しかもそれを後押しするかの如く登場した要素がある、そう「ポケパルレ」だ。
全てのポケモンと触れ合う事の出来るこのシステムは、当時のポケモンプレイヤーを沸かせた。
私もその例に漏れず、初めてアブソルとポケパルレで遊んだ時の事を覚えている。




かわいい




その感情がひたすら沸き上がり、漏れ出しては沸き上がりを繰り返し、一向に止む事はなかった。
こんなに可愛い生き物が他にいるだろうか?いや、いるはずはない。
お菓子を与えれば嬉しそうにそれを食べ、顔の左側を撫でてやれば嬉しそうに目を細め、角を触ると嫌そうな顔をして怒り……これが可愛い以外のなんであるというのか。
天上の園を私は見たのだ。アブソルをもふりたいと思う私の願望を叶える第一歩として、これは存在していた様に思える。
可愛いといえば、もう一つアブソルの可愛らしさを押し出した作品がある。
それはWiiウェアで販売された「ポケモン牧場」というゲームだ。
全てのポケモンがデフォルメにデザインされ、可愛らしい印象を人々に与える。
そんなポケモン達が気ままに牧場を歩き回り、他のポケモン達とじゃれ合う姿は癒しの空間である。
このアブソルも実に可愛らしい。
ただXY以降のそれと異なる所は、牧場のアブソルはツリ目で少々仏頂面な所だろうか。
デフォルメされたデザインにその目つき……これを考えた人は天才である。可愛いに決まっているのだから。
今でも時々Wiiを起動して眺めたくなるくらいには、あのアブソルは可愛いと私は思っている。

アブソルといえば図鑑説明も忘れてはならない。
彼等は「人里に降り立つと災いが起こる」ことから「わざわいポケモン」等と呼ばれている。
「災いを呼ぶ」存在として忌み嫌われ、迫害されてきたポケモンともいえる。
その鎌のような角は死を象徴するのだろうか。なんであれ、外見も相まって大変な過去を持つポケモンである。
しかし世代を経るにつれ、図鑑説明から「災いを呼び込む」から「災いを予知し、知らせる」存在として認識が改められ、最終的には「農作物を守る守り神」の様な地位まで確立している。
世代を経る毎に変わる図鑑説明の流れも追っていくと、アブソルの歴史が垣間見れ、大変興味深い。
正直この図鑑説明だけでお話一つ書けるレベルではあるが、書いたら間違いなくブラックな展開尽くしなので心を痛める事必至である。
とはいえ、そうやってアブソルが良い存在として認知されていく過程はどこか救われたよな気持ちにさせてくれる。
そして野生に生きるアブソルの在り方を夢想し、想いを馳せるのも悪くない。
メガシンカの説明も忘れてはならない。
アブソルはあの姿になる事を厭う旨の話が載っているのだ。
XY時代からアブソルのみならず、メガアブソルも数多く育成し、共に戦ってきた私もこれには驚いた。
しかしメガシンカに至る過程を思うと、信頼関係の上にあの姿があるとも考えられる。
トレーナーのために嫌う姿に自らなるアブソルというのは、えも言われぬ気持ちにさせてくれる。
それが良い感情であれ、悪い感情であれ、その両方の感情に突き動かされながら、私はメガシンカのボタンを押すのだ。


ところで、私はアブソルが好きであるが、アブソルとしてあれば何でも好きかと問われれば首を捻る所もある。
これは完全に個人の好みの問題なのだが、私は四足を大地につけ、高山を駆け、シルクの如く白磁の被毛を靡かせるありのままの姿が好きだ。
故に獣人形態の様に無理矢理二足歩行させたりするのは好まない。
無論、元々そういうデザインであるのなら、特に厭う気持ちは起きないのだが。
しかし、もし何か変化を加えるならいっそ、擬人化くらいまで元の獣要素を削ぎ落した方が私は好きだ。
折角なら銀髪青メッシュの美人でクールなお姉さん風に擬人化してほしい。色白の方が好みだ。心がイケメンなら尚良い、好き。
まぁこれは完全に個人の好みであり、他の人がどのような好みであろうと否定するものではないので、その点だけはご留意いただきたい。

しかしこう話をしていくと、私が「獣の姿に興奮する性的趣向のある人間」と捉えられかねないのだが、申し訳ないが私にその趣向は無い。そういう趣向に関し、獣要素で許容できるのは「ケモミミ尻尾」までだ。そっちはむしろ大好きだ。
私のオタク的趣向を語るならば、私はかなりカップリング好きだ。
大体好きなキャラはカップリング込で好きだし、出来る事なら永遠といちゃついてる姿を、推しカプのいる空間の空気になって眺めていたい。
だから私からそのキャラ達に愛を語る事はないのだが、アブソルだけは唯一二次元世界に於いて、愛情を注ぎたい対象ではある。見返りがあればそれは喜ばしい事だが、アブソルがその愛情に振り返る事が無かったとしても私は構わない。私がそうしたいのだ。
しかしその愛情も表現するなら「ペットを溺愛する飼い主」的な愛情だ。
少々誇張した表現を用いるなら「家族愛」と表現してもいい。
現実にアブソルはいないので、この表現には虚しさが漂うものだが、気が付けば自身の半生をアブソルと共に生き、共に戦ってきたのだから大目に見てもらいたい。
あるいは自然の中を逞しく生きる野生動物達、その生き様に心を震わせ、彼等を尊ぶ感情ともいえるかもしれない。
それは最早ある種の信仰めいたものかもしれない。私はアブソルを崇め奉り、その心血をアブソルに注いでいるのかもしれない。
家族愛にも信仰心にも似た感情を常に抱きながら、私は今日までアブソルに愛を注いでいる。
その感情に結論が出るか分からないが、分からないままでも構わないと思える。
ただ、大仰に語ってきたものの、私もアブソルへの愛情はまだまだ足りない所と思う。
グッズについては全てを取り揃えているわけでもないし、未だ「ねがいごとアブソル」も「エメラルド版で野生色違いアブソル」を捕まえたわけでもない。
未だ映像作品のアブソルを全て見たわけでもない。
勿論、アブソルが好きだからと言って全てを網羅する必要もないのだが、可能な物は出来る限り実現していきたい所存だ。

アブソルはポケモンの中でも人気の高い種類の一つだと思う。
人気投票で二ケタ台の順位にいる事や、グッズも多い事からそれは窺える。
アブソルを好きという人は探せばかなり見つかるし、各々愛を語っている姿も見られる。
ゲーム内でも四天王とかが使ってきたりしている。
けれども、どうも私は他人が使うアブソルに興味を持てない。
いや、どんな戦い方をするのかという点について興味はあるし、アブソル自身は魅力的なのだが……
どうにも私は私が手塩にかけて育てたアブソルと、野生のまま強かに生きるアブソルにしか愛情が湧かないのではないかと思い始めている。
私は自分が育てたアブソルや捕獲したアブソル、孵化したアブソルを他人に譲りたくない。
逆に他人からアブソルを貰う事など例え死んでも拒絶する。
全て自身の手で愛情を注ぐ事に、私は喜びを見出しているのかもしれない。
そんな独占欲にも似た感情を湛えながら、私は今日も思う


アブソルもふりたい、と。